イジンスウハイノミンゾクガク

偉人崇拝の民俗学

及川祥平 著
ISBN 978-4-585-23051-9 Cコード 3039
刊行年月 2017年2月 判型・製本 A5判・上製 480 頁
キーワード 民俗学,日本史

定価:6,820円
(本体 6,200円) ポイント:186pt

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書籍の詳細
人から英雄≒神へ
人々の心に結ばれる「伝説」のイメージ

歴史上の人物は、共同体の記憶の中で変容し伝説化していく。
地元の英雄として、そして神として立ち現れる過程において、人々は彼らに何を託すのか。
武田信玄、徳川家康、楠木正成らを祀る神社や史蹟、祭礼を丹念に検証し、赤穂四十七士や大岡越前らの表象の現在に迫る。

 

 

目次
はじめに

序章  研究史の整理と本書の方法

第一部 近代日本の神格化と偉人化をめぐる世相
 一 章 「顕彰神」論―楠木正成の表象史から
 二 章 偉人化される死者たち―近代の贈位をめぐって

第二部 神格化と偉人化の実態
 一 章 郷土の偉人の変容―山梨県における武田信玄祭祀の近世と近代
 二 章 偉人の発見―大岡忠相墓所の史蹟化と贈位祭の検討から
 三 章 伝説にみる偉人の神秘化と権威―信玄・家康伝説を中心に

第三部 現代社会における神と偉人
 一 章 神・偉人の観光資源化と祭礼・イベント―大岡越前祭と信玄公祭り
 二 章 教育資源としての神・偉人―赤穂市における義士教育を中心に
三 章 歴史上の人物をめぐる想起と語り―マスメディアと性差という観点から
 四 章 子孫であるということ―その立場性をめぐって

終 章 本研究のまとめと今後の課題―民俗学的歴史認識論に向けて

参考文献一覧
初出一覧
おわりに
索引
プロフィール

及川祥平(おいかわ・しょうへい)
川村学園女子大学文学部日本文化学科講師。民俗学専攻。博士(文学)。
1983年、北海道生まれ。2012年、成城大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。成城大学民俗学研究所研究員/成城大学グローカル研究センターPD研究員を経て現職。
主な論文に「武田信玄祭祀史考」(『日本民俗学』268号)、「近代の贈位と人物顕彰をめぐる基礎的考察」(小島孝夫編『地域社会・地方文化再編の実態』所収)ほか多数。

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