ソウハンイッサイキョウ フクシュウバン チョウサテイヨウ

宋版一切経(福州版)調査提要

本源寺蔵の調査を通して
福州版一切経調査研究会 編
ISBN 978-4-585-31010-5 Cコード 3015
刊行年月 2022年3月 判型・製本 A5判・並製 304 頁
キーワード 出版,仏教,古典,中国,東アジア,日本史

定価:7,150円
(本体 6,500円) ポイント:195pt

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書籍の詳細

東アジアの仏教伝播、そして、木版印刷の文化伝播を考える上で、各地に襲蔵される「宋版一切経」は避けては通ることのできない重要な文化遺産である。
近年、書誌学的・目録学的研究の進展を見せる「宋版一切経」の中でも「福州版」について、実際の調査の中から得られた、特徴的な装訂・版式、補刻の様相や印記等に関する知見を提示。
さらには、関連論文、附録を収載した、初めての「福州版一切経」調査ハンドブック。

 

 

目次
宋版一切経(福州版)調査提要
 はじめに
  大蔵経調査の必要性
 一 印刷漢文大蔵経の簡紹・説明と福州版大蔵経の問題点
 二 福州版大蔵経―『東禅寺版(一切経)』『開元寺版(一切経)』
 三 調査―その現場と調査など
 四 書物としての宋版一切経―書物各部の名称・版式としての名称など
  A 福州版の装訂について
  B 調書項目の解説と記入の実例・注意点
    ① 千字文函番号と函収納の順序―調書余白の利用
    ② 調査年月日と調査者名の記入
    ③ 〔帙〕表紙―⑤ 寸法と併せて
    ④ 「外題」
    ⑥ 存 「完存・欠(前・途中・後)断簡・殆ど損傷」
    ⑦ 刊・写
    ⑧ 見返し:共紙・その他
    ⑨ 印記
    ⑩ 題記―巻首尾の題記・版心などの施財刊語など
    ⑪ 内題
    ⑫ 版心 附、印造記―板数・面数・界高・版心(柱)位置を併せて
    ⑬ 尾題―刊行(場)列位・(尾題記)
    ⑭ 印面
 五 応用篇
  A 面数と厚さ―五面一紙混入のことなど―
  B 題記・入れ木(埋め木)
  C 混合帖など

論 考
 宋版大蔵経と女性刻工 野沢佳美
 書陵部蔵福州版一切経の本文欠落巻について 中村一紀
 宋版一切経補刻葉に見える「下州千葉寺了行」の周辺 牧野和夫

附 録
 題記一覧―本源寺蔵を軸に―
 主要参考文献一覧(福州版一切経関連に限る)

用語索引

あとがき 牧野和夫
執筆者一覧
プロフィール

【福州版一切経調査研究会(五十音順)】
上杉智英 京都国立博物館研究員
落合俊典 国際仏教学大学院大学教授
高橋悠介 慶應義塾大学附属研究所斯道文庫准教授
中村一紀 三の丸尚蔵館調査補佐員
野沢佳美 立正大学文学部教授
前島信也 国際仏教学大学院大学日本古写経研究所研究員
牧野和夫 実践女子大学名誉教授、国際仏教学大学院大学日本古写経研究所特別研究員
南 宏信 佛教大学講師
矢口郁子 開成中学・高等学校教諭
(故)渡辺信和 元同朋大学仏教文化研究所研究室長

書評・関連書等

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