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中世東国日蓮宗寺院の地域的展開

佐藤博信 著
ISBN 978-4-585-32016-6 Cコード 3021
刊行年月 2022年5月 判型・製本 A5判・上製 514 頁
キーワード 仏教,日本史,中世

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細
中世社会の構造と特質をとらえる

安房妙本寺及びそれと対立と競合を繰り返した駿河富士門流寺院(富士五山。北山本門寺・大石寺・西山本門寺など)の展開を中心にして東国の日蓮宗寺院における門流支配の実態を政治・経済・宗教の三位一体的関係の把握という視点から明らかにし、その中世から近世への史的展開を浮き彫りにする。
関係寺院に伝来する文書史料のみならず、各地に散在する聖教類・曼荼羅本尊・石造物など多様な資料を博捜し、寺院間の権力をめぐる対立と緊張、大名と領主との関係、由緒と伝統の創成、地域社会への影響などを解明。
従来研究のない上総藻原寺の研究も含めて、長年、中世東国史研究を牽引してきた著者による最新の研究成果。

 

 

目次
カラ―口絵
はじめに
凡例

第一部 駿河富士諸寺の展開―「富士四ケ寺」から「富士五ケ寺」へ―
第一章 妙本寺門流の展開と小泉久遠寺―特に代官日義・日提・日珍を中心に―
第二章 小泉久遠寺末寺の成立と展開―円蔵寺・本隆寺(長遠寺)・妙円寺の場合―
第三章 駿河興津氏と大石寺東坊地相論に関する一考察―妙本寺研究の視点から―
第四章 北山本門寺と西山本門寺―特に寺号「本門寺」と重宝をめぐって―
第五章 北山本門寺の近世的展開とその特徴―日興墳墓と檀那井出氏に注目して―
第六章 下条妙蓮寺の歴史的展開―「富士五ケ寺」への道程―

第二部 上総藻原寺の展開
第一章 上総藻原郷・二宮庄・藻原寺の中世的展開―寺院・都市・城郭― 
第二章 藻原寺檀那松本久右衛門家所蔵史料について―曼荼羅本尊を中心に―

第三部 安房妙本寺の展開
第一章 妙本寺関係史料からみる自然災害史序説―房総・駿河・日向を中心に―
第二章 妙本寺と中山法華経寺―特に戦国末期の日侃書状から―
第三章 日我と法華問答―「宗論」をめぐって―
第四章 日我と蔵書―「曽我物語」「八雲抄」などをめぐって―
第五章 妙本寺における由緒と伝統の創成―特に「妙本寺文書」の一通をめぐって―
第六章 鶴岡八幡宮若宮別当定尊安堵状について―享徳年号の襲用をめぐって―

おわりに
成稿一覧
索 引
プロフィール

佐藤博信(さとう・ひろのぶ)
千葉大学名誉教授。専門は中世東国史。
主な著書に『中世東国日蓮宗寺院の研究』(東京大学出版会、2003年)、『越後中世史の世界』(岩田書院、2006年)、 『中世東国足利・北条氏の研究』(岩田書院、2006年)、『中世東国政治史論』(塙書房、2006年)、『安房妙本寺日我一代記』(思文閣出版、2007年)、 『中世東国の権力と構造』(校倉書房、2013年)、 『日蓮宗寺院の歴史と伝承』(山喜房佛書林、2017年)、 『中世東国日蓮宗寺院史論』(塙書房、2022年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「佛教タイムス」(2022年6月30日、4面)「本だな」にて紹介されました。
「興風」34号(2022年12月13日)に書評が掲載されました。→評者:外山信司氏
「千葉史学」第81号(2022年12月26日)に書評が掲載されました。→評者:外山信司氏

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