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「美術」と「美術以外」の間に引かれてきた境界線。 江戸と明治、伝統と西洋文化、書画骨董と調度品、東京と地方、日本と海外……。 様々な「狭間」の中に生じ、「日本近代美術史」の周辺や外部、スキマに山積されている「もやもや」している問題を探る画期的な一冊! 【図版点数200点超!】
増野恵子(ましの・けいこ) 1965年生まれ。早稲田大学・跡見学園女子大学非常勤講師。専門は日本近代美術史(明治の挿絵・印刷史)。 著書・論文に「聖と俗の天皇肖像―明治天皇「御写真」と非公式肖像」(共著、塩谷純・ 恵美千鶴子・増野恵子 『天皇の美術史 近代皇室イメージの創出―明治・大正時代』吉川弘文館、2017年)、「明治期における図像の政治学―錦絵と石版画の天皇像の比較」(『美術フォーラム21』41号、2020年)などがある。 安松みゆき(やすまつ・みゆき) 1959年生まれ。別府大学文学部大学院教授。専門は西洋近代美術史、日独美術交流史。 著書・論文に『ナチス・ドイツと《帝国》日本美術―歴史から消された展覧会』吉川弘文館、2016年)、「原田直次郎がドイツに伝えたもの―画家「ツェツィーリエ」の日本的な作品をとおして」(『近代画説』25、明治美術学会、2016年)などがある。 河田明久(かわた・あきひさ) 1966年生まれ。千葉工業大学教授。専門は近代日本美術史。 著書に『イメージのなかの戦争―日清・日露から冷戦まで』(共著、岩波書店、1996年)、『戦争と美術 1937-1945』(共編著、国書刊行会、2007年)、『日本美術全集 18巻 戦争と美術』(編著、小学館、2015年)などがある。 志邨匠子(しむら・しょうこ) 1966年生まれ。2020年歿。元秋田公立美術大学大学院教授。博士(文学)・早稲田大学。専門は日米美術交流史、近代書道史。 著書・論文に『世紀転換期のアメリカにおける日本美術受容』(博士論文、早稲田大学提出、2003年)、「GHQとアメリカ絵画―CIEのアメリカ絵画展計画(一九四八)とその周辺」(『秋田公立美術大学紀要』秋田公立美術大学附属図書館運営委員会紀要編集委員会編、2019年)などがある。 瀧井直子(たきい・なおこ) 上智大学ほかで非常勤講師。専門は戦前のアメリカ美術史および日米美術交流史。 論文に「国吉康雄とアメリカン・フォーク・アート」(『夢見るモダニティ、生きられる近代―アート・社会・モダニズム』(アメリカ美術叢書Ⅱ、ありな書房、2017年)などがある。 奥間政作(おくま・せいさく) 1973年生まれ。早稲田大学非常勤講師。専門は日本近代美術史・沖縄イメージ研究。 著書・論文に「「沖縄戦」と美術」(『美術史研究』第46冊、早稲田大学美術史学会、2008年)、「戦(いくさ)は描かれたか―米軍統治下(アメリカ世)における沖縄戦の記憶」(『記憶の痕跡―WIJLC報告』早稲田大学国際日本文学・文化研究所、2011年)などがある。 石井香絵(いしい・かえ) 一九八三年生まれ。早稲田大学招聘研究員・非常勤講師、日本大学・共立女子大学非常勤講師。 専門は近代日本美術史。 論文に「明治期京都洋画における和洋融合形態の展開」(『表象・メディア研究』六号、二〇一六年)、「少年雑誌のなかの生巧館製木口木版の変遷」(人間文化研究機構 国文学研究資料館編『木口木版のメディア史―近代日本のヴィジュアルコミュニケーション』勉誠出版、二〇一八年)、「牧野克次の画業―京都・ニューヨーク時代を中心に」(『比較文学年誌』五五号、二〇一九年)などがある。
★書評・紹介★「アートコレクターズ」2023年2月号(2023年1月25日発売)にて紹介されました。「芸術新潮」2023年3月号(2023年2月25日発売)にて紹介されました。