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天文学や数学などの数理科学的分野を対象とする暦算、そして、易学の一側面として、福を冀い禍を逃れることを目的とし、「数」のもつ神秘性に着目する占術からなり、広く東アジア全域に巨大な影響を与えてきた。 術数学に見え隠れする数と易とのジレンマを解明し、「数」により世界を理解する術数学の諸相を総体的に捉えることで、中国思想史の基底をなす学問の体系を明らかにする。 ※本書は『数と易の中国思想史』(2018年5月刊行)の新装版です。
川原秀城(かわはら・ひでき)1950年福岡県に生まれる。東京大学名誉教授。専門は中国朝鮮思想史・東アジア科学史。著書に『中国の科学思想—両漢天学考』(創文社、1996)、『関流和算書大成—関算四伝書』1-3期(共編、勉誠出版、2008-2011)、『西学東漸と東アジア』(岩波書店、2015)などがある。