ドウブツエンノブンカシ

動物園の文化史

ひとと動物の5000年
溝井裕一 著
ISBN 978-4-585-22082-4 Cコード 0020
刊行年月 2014年4月 判型・製本 四六判・上製 320 頁
キーワード 文化史,世界史,日本史

定価:2,860円
(本体 2,600円) ポイント:78pt

 品切 
書籍の詳細
古代動物コレクションから生態系改造計画まで

野生空間で捕らえた動物を、檻や濠のなかで飼育する「動物園」は、メソポタミアの古代文明から現在まで、さまざまな形に変化してきた。生活スタイル、環境、宗教、植民地支配などに影響されながら変遷する、ひとと動物のかかわりを探るとともに、自然観をあらわす鏡としての動物園の魅力に迫る。

 

 

目次
動物園の世界へようこそ

第1章 「動物コレクション」の起源
 狩猟民と動物たち
 最古の文明の動物コレクション―ライオン狩りと聖獣飼育
 神話に彩られた非ヨーロッパ圏の動物コレクション
 動物コレクションの役割と動物への「まなざし」

第2章 古代・中世ヨーロッパの動物コレクション
 古代ヨーロッパ人と動物たち―崇拝から略奪まで
 中世王侯たちの動物コレクションと大人気だったゾウ
 変わりゆくヨーロッパ人の自然観
 古代・中世の動物コレクションとヨーロッパの自然観
 【コラム①】動物裁判

第3章 飼いならされた「自然」―近世におけるメナジェリーの発達
 支配者の娯楽と動物たち
 近世ヨーロッパのメナジェリー
 動物はただの「機械」なのか?―かわりゆく近世ヨーロッパの動物観
 クマ濠、ライオン舎、巡回メナジェリー―民衆と外来の動物たち
 ヨーロッパの海外進出と動物観の変化
 【コラム②】野獣の主伝説

第4章 近代動物園の誕生
 「表」になる自然―新しい分類法の誕生
 近代動物園の成立
 人間の「親戚」としての動物たち
 近代科学の発展と動物園

第5章 動物園は大洋をこえて―アメリカと日本
 アメリカの動物園と「ショーマンシップ」
 日本の動物園と日本人の自然観
 日米の動物園の比較からわかること

第6章 動物園でひとを展示する!?―「動物王」ハーゲンベックとその事業
 ハーゲンベックと動物たち
 ハーゲンベックと「民族展」
 ハーゲンベックの事業における動物と異民族
 【コラム③】幻の恐竜飼育

第7章 ベルリンの〈ジュラシック・パーク〉
 絶滅動物を再生せよ!―ナチス・ドイツの仰天計画
 絶滅動物をよみがえらせる
 自然を創造する場としての動物園

最終章 ノアの箱舟―動物園の存在意義をめぐって
 謎の巨大建造物
 動物園の役割とは?
 『ジュラシック・パーク』再考

 あとがき
 参考文献一覧
 索 引
プロフィール

溝井裕一(みぞい・ゆういち)
1979年兵庫県神戸市生まれ。関西大学文学部准教授。関西大学大学院文学研究科博士課程後期課程学位取得修了。博士(文学)。専門はドイツ民間伝承研究、西洋文化史、ひとと動物の関係史。主な著書に、『ファウスト伝説―悪魔と魔法の西洋文化史―』(文理閣、2009年)、『グリムと民間伝承―東西民話研究の地平―』(編著、麻生出版、2013年)、『ヨーロッパ・ジェンダー文化論』(共編著、明石書店、2011年)、分担執筆に、「ドイツの民間伝承における異界と異人」(大野寿子編『超域する異界』勉誠出版、2013年)などがある。

書評・関連書等

・「日本経済新聞」(2014年6月1日)にて、本書の書評が、著者インタビューとともに掲載されました。
・「東京新聞(中日新聞)」(2015年11月29日)にて、本書の紹介文が掲載されました。

★広告情報
・「朝日新聞」(2018年11月17日)に全5段広告を掲載しました。
・「産経新聞」(2018年11月26日)に5段1/2広告を掲載しました。

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