アジア遊学186
セカイシノナカノジョセイタチ

世界史のなかの女性たち

水井万里子・杉浦未樹・伏見岳志・松井洋子 編
ISBN 978-4-585-22652-9 Cコード 1322
刊行年月 2015年7月 判型・製本 A5判・並製 264 頁
キーワード 世界史,日本史

定価:2,750円
(本体 2,500円) ポイント:75pt

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書籍の詳細

世界史叙述の中で十分には取り上げられてこなかった女性たち。
しかし、女性たちのあり方は、世界の歴史変動や価値変動に影響される一方で、その大きな歴史潮流もまた彼女たちの生き方の「束」から作用を受けてきた。
女性のライフイベントを軸として、歴史のなかの女性たちの生き方・価値観を見直し、彼女たちと歴史的文脈のインタラクティブな関係性を描き出す。

 

 

目次
はじめに 世界史のなかの女性たち 水井万里子・杉浦未樹・伏見岳志・松井洋子

Ⅰ 教育
日本近世における地方女性の読書について―上田美寿「桜戸日記」を中心に 湯麗
女訓書の東遷と『女大学』 藪田貫
十九世紀フランスにおける寄宿学校の娘たち 前田更子
視点◎世界史における男性史的アプローチ―「軍事化された男らしさ」をめぐって 弓削尚子

Ⅱ 労働
家内労働と女性―近代日本の事例から 谷本雅之
近代コーンウォルに見る女性たち―鉱業と移動の視点から 水井万里子

Ⅲ 結婚・財産
ヴェネツィアの嫁資 高田京比子
十九世紀メキシコ都市部の独身女性たち 伏見岳志
ムスリム女性の婚資と相続分―イラン史研究からの視座 阿部尚史
視点◎魔女裁判と女性像の変容 │ 近世ドイツの事例から 三成美保

Ⅳ 妊娠・出産・育児
出産の社会史―床屋外科医と「モノ」との親和性 長谷川まゆ帆
植民地における「遺棄」と女性たち―混血児隔離政策の世界史的展開 水谷智
視座◎日本女性を世界史の中に置く
「近代」に生きた女性たち―新しい知識や思想と家庭生活のはざまで言葉を紡ぐ 後藤絵美

Ⅴ 移動
近世インド・港町の西欧系居留民社会における女性 和田郁子
店が無いのにモノが溢れる?―十八世紀ケープタウンにおける在宅物品交換と女性 杉浦未樹
ある「愛」の肖像―オランダ領東インドの「雑婚」をめぐる諸相 吉田信
フォーカス◎十七世紀、異国に生きた日本女性の生活―新出史料をもとに 白石広子

Ⅵ 老い
女性の長寿を祝う―日本近世の武家を事例に 柳谷慶子
身に着ける歴史としてのファッション―個人史と社会史の交差に見るエジプト都市部の老齢ムスリマの衣服 鳥山純子
プロフィール

水井万里子(みずい・まりこ)
九州工業大学大学院工学研究院教授。専門はコーンウォル史、イギリス東インド会社植民都市史。
主な論文に「イギリス鉱物資源史と環境―コーンウォル半島鉱業地域の事例から」(水島司編『環境と歴史学』勉誠出版、2010年)などがある。

杉浦未樹(すぎうら・みき)
法政大学教授。専門は近世流通・消費史、とりわけ古着流通の世界史。

伏見岳志(ふしみ・たけし)
慶應義塾大学商学部准教授。専門は中南米・大西洋史。
主な著書に「密輸が成功するにはなにが必要か―十七世紀の大西洋密貿易商人による覚書の分析」(『人文科学』27、2012年)、「スペイン領アメリカにおける逃亡者コミュニティの生成」(『歴史学研究』924、2014年)などがある。

松井洋子(まつい・ようこ)
東京大学史料編纂所教授。専門は日本近世史。

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