ケンチクカヴォーリズノユメ

建築家ヴォーリズの「夢」

戦後民主主義・大学・キャンパス
高澤紀恵・山﨑鯛介 編
ISBN 978-4-585-23065-6 Cコード 1037
刊行年月 2019年1月 判型・製本 A5判・上製 316 頁
キーワード 教育,建築,アーカイブズ,美術,文化史,社会学

定価:4,950円
(本体 4,500円) ポイント:135pt

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書籍の詳細
大学を「建築」する―

戦後日本の大学建築を牽引した建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズ(1880~1964)。
キリスト教伝道と英語教育のために来日したヴォーリズは、メンソレータムで名高い近江兄弟社を拠点に、建築事務所を開設し、教会、個人住宅、病院など数多くの西洋建築の設計を行った。
なかでも大学建築に代表的な建築が多く、関西学院大学、神戸女学院、同志社今出川キャンパス、明治学院などが彼の手になった。国際基督教大学(ICU)もそのひとつである。
戦後日本、戦後民主主義の展開のなかで、建築家ヴォーリズはどのような大学キャンパスをつくり、どのように学問の空間をつくりあげようとしたのか。本書はICUを中心とするヴォーリズの大学建築を主要テーマに、大学と建築家の出会いを戦後の歴史の中で読み解き、大学キャンパスの空間と学問の交差、また戦後と大学キャンパスのありようについて、豊富なカラー図版とともに考察する。

 

 

目次
ヴォーリズと戦後の「夢」―序にかえて 高澤紀恵

第一部 ヴォーリズとキャンパス―空間を読む
第一章 ミッション建築家ヴォーリズとICUのキャンパス計画 山形政昭
第二章 「日本で最初の学生会館」―ディッフェンドルファー記念館の建設経緯 山﨑鯛介
第三章 空間・時代・社会―ヴォーリズのいる場所 村上陽一郎

第二部 大学と戦争―時代を読む
第四章 明日の大学 明日の都市―コミュニティとしての大学=都市 吉見俊哉
第五章 ヴォーリズの夢、そして大学の未来―ICU本館建て替え問題の向こうに 田仲康博
第六章 冷戦と民主主義の蹉跌―現実と理想の狭間で M. ウィリアム・スティール(岸佑 訳)
第七章 二〇世紀のリベラルアーツの歴史の中で 立川明

第三部 ヴォーリズのことば
第八章 ヴォーリズの手紙―ある名建築家のコミュニケーション 樺島榮一郎
第九章 記憶の宿る場所―稲富昭がヴォーリズから引き継いだもの 岸佑

あとがき 山﨑鯛介
プロフィール

高澤紀恵(たかざわ・のりえ)
国際基督教大学教授
専門は西洋史、とくに近世フランス社会史、都市史。
1955年生まれ。東京女子大学卒。東京大学大学院博士課程単位取得退学。フランス社会科学高等研究院DEA。
著書:『近世パリに生きる ソシアビリテと秩序』ほか多数

山﨑鯛介(やまざき・たいすけ)
東京工業大学大学院理工学研究科准教授
専門は日本近代建築史、歴史的建造物の保存活用、建築アーカイヴズ。
1967年生まれ。東京工業大学工学部建築学科卒、同大学院理工学研究科建築学専攻修士課程修了。「明治宮殿の意匠的特徴とその形成過程」で東京工業大学博士(工学)を取得。「明治宮殿の建設経緯に見る表宮殿の設計経緯」で日本建築学会奨励賞受賞。

書評・関連書等

「日本経済新聞」(2019年3月23日)にて、本書の書評が掲載されました。

★広告情報
・「朝日新聞」(2018年11月17日)に全5段広告を掲載しました。
・「朝日新聞」(2019年2月9日)に5段12割広告を掲載しました。
・「産経新聞」(2019年2月21日)に5段1/2広告を掲載しました。

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