カートは空です。
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1966年の北京。革命の嵐に巻き込まれた20歳のフランス人女性。彼女が撮影した貴重なカラー写真には、新聞やプロパガンダの映像とはまったく異なる、都市の「素顔」が克明に印されていた。これは人びとの「眼差し」と生活の「細部」の記録である。われわれは「異邦人」の視線をとおして、激動の〈歴史〉を凝視めると同時に、〈歴史〉から凝視められることになる。原著の写真とテキストを完訳し、中国現代史と映像文化論が交差する詳細な解説対談を付す。
ソランジュ・ブラン1946年生まれ。フランス人ジャーナリスト。パリのソフィ・ジェルマン高校で秘書の資格課程を修め、19歳で北京のフランス大使館員として中国に赴任。1968年まで3年間の現地勤務にあたる。帰国後は日刊紙『ル・モンド』の国際版、『ル・モンド・ディプロマティック』でアート部門の編集主任を務める。退職した2005年に、中国で撮影した写真を、当時の北京市民たちのインタビューと併せて、『北京1966』(ルイユ・エレクトリック社)として刊行。貴重な歴史的映像として話題を呼び、中国やフランスで同書にもとづいた写真展も開かれる。現在パリ在住。土屋昌明(つちや・まさあき)1960年生まれ。専修大学教授。中国文学、思想史。著書に『神仙幻想―道教的生活』(春秋社)、編著に『目撃!文化大革命―映画『夜明けの国』を読み解く』(太田出版)、編に『東アジア社会における儒教の変容』(専修大学出版局)ほか。論文に「竹内好と文化大革命」(『専修大学社会科学研究所月報』第539号)、「いま文化大革命をいかに問題化するか」(『情況』2010年10月号)ほか。下澤和義(しもざわ・かずよし)1960年生まれ。専修大学教授。フランス現代思想、表象文化論。共著に『アルス・イノヴァティーヴァ―レッシングからミュージック・ヴィデオまで』(中央大学出版部)、『フランス現代作家と絵画』(水声社)。翻訳に『ロラン・バルト著作集3 現代社会の神話』(みすず書房)、P・グロード&J・F・ルエット共著『エッセイとは何か』(法政大学出版局)ほか。共訳にA・コルバンほか監修『身体の歴史 III』(藤原書店)ほか。
・「本の雑誌」(2013年3月号)にて、本書の紹介文が掲載されました。(絵と文:沢野ひとし)・「東京新聞」(2013年3月3日)にて、本書の書評が掲載されました。・「東方」386号(2013年4月)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:牧陽一(埼玉大学))・「図書新聞」(2013年4月13日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:伊藤貴之(国際日本文化研究センター・総合研究大学院大学教授))・「国際貿易」(2013年6月4日)にて、本書の紹介文が掲載されました。