カートは空です。
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西欧諸国と日本の租界が乱立し、60ヶ国もの国籍を持つ人びとが生活をしていた上海では、多種多様な文化が混淆、雑居する空間がひろがっていた。中国の伝統演劇から、コンサート、ロシアバレエ、オペレッタの上演、映画やアニメの上映など、ライシャムシアターをはじめとした劇場文化の動向から、20世紀前半の上海における人と文化の諸相を探る。
大橋毅彦(おおはし・たけひこ)関西学院大学教授。専門は日本近代文学。主な論文に「民族の夢の坩堝としての劇場空間―蘭心大戯院’40S」(「アジア遊学」62号、2004年)、「明朗上海に刺さった小さな棘―池田みち子の〈上海もの〉をめぐって」(「アジア遊学」167号、2013年)などがある。関根真保(せきね・まほ)立命館大学外国語嘱託講師。専門は中国近現代史・ユダヤ離散史。主な著書に『日本占領下の〈上海ユダヤ人ゲットー〉―避難と監視の狭間で』(昭和堂、2010年)がある。藤田拓之(ふじた・ひろゆき)大阪産業大学准教授。専門はイギリス帝国史、上海史。主な著書・論文に『居留民の上海―共同租界行政をめぐる日英の協力と対立』(日本経済評論社、2015年)、「上海共同租界行政とイギリス人」(濱下武志監修、川村朋貴/小林功/中井精一編『海域世界のネットワークと重層性』桂書房、2008年)、「「国際都市」上海における日本人居留民の位置―租界行政との関係を中心に」(『立命館言語文化研究』第21巻4号、2010年)などがある。