メイジノキョウヨウ

明治の教養

変容する〈和〉〈漢〉〈洋〉
鈴木健一 編
ISBN 978-4-585-29193-0 Cコード 3091
刊行年月 2020年1月 判型・製本 A5判・上製 368 頁
キーワード 出版,文化史,古典,西洋,日本史,明治,幕末,近代,近世

定価:8,250円
(本体 7,500円) ポイント:225pt

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書籍の詳細
社会の基盤をなす「知」は、いかに変容していったか

幕末から明治初期、欧米列強のインパクトは、それまでの日本の文化体系に大きな影響を与えることとなった。
古代以来続いてきた和(日本)・漢(中国)をベースとした教養のあり方もまた、時代の趨勢にあわせ変容していく…。
和・漢・洋が並び立ち、混じり合いながら形成された、近代以降、現代まで続く教養体系の淵源を探る。

 

 

目次
はじめに 鈴木健一

序論
変容する教養―近代における〈和〉〈漢〉〈洋〉 鈴木健一

Ⅰ 〈和〉が形成する基盤
尊王攘夷論と大和魂―本居宣長から吉田松陰へ 田中康二
実録から講談・歴史的読み物へ―「中山大納言物」を例に 菊池庸介
紀行「易心後語」に見る幸田露伴の教養の根柢―古人に向きあうということ 出口智之
手習塾から小学校へ 橋本昭彦

Ⅱ 〈漢〉はどこへ行くのか?
書における近代的教養―清朝書学との交差をめぐって 鍋島稲子
「文粋もの」における朱子学と陽明学の折衷 山本嘉孝
ポッケと修養―明治期『菜根譚』出版の後景 磯部敦
徳富蘇峰の思想と文体―『国民之友』創刊前後 木村洋

Ⅲ 〈洋〉がもたらすもの
日本語と西洋との邂逅 山東功
新たな「智」の形成―福澤諭吉と慶應義塾 西澤直子
岩倉使節団における文化比較と翻訳―モンテスキュー著・何礼之訳『万法精理』 多田蔵人
討論の条件―論争誌としての『明六雑誌』 菅原光
内国勧業博覧会と和・漢・洋―本草学と博覧会 國雄行
円朝と「西洋」―翻案作概観と「英国孝子伝」「黄薔薇」「蝦夷土産」の方法について 今岡謙太郎

後 記 鈴木健一
執筆者一覧
プロフィール

鈴木健一(すずき・けんいち)
1960年生まれ。学習院大学文学部教授。専門は江戸時代の文学。
著書に『古典注釈入門 歴史と技法』(岩波書店、2014年)、『天皇と和歌 国見と儀礼の一五〇〇年』(講談社、2017年)、『不忍池ものがたり 江戸から東京へ』(岩波書店、2018年)などがある。

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