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中世の地域社会(地下)で生成され機能した「地下文書」。東国諏訪の社家、四国山地の名主、九州肥後の大百姓・殿原など地域も伝来主体も異なる文書群を検討するなかで、中世地下文書の多様性を列島規模で把握しつつ、文書群がタテ・ヨコの関係で集積され伝来していった様相を原本調査の成果をふまえて描き出す。さらに、金石文や仏像銘文といった紙以外の文字史料も地下の観点から再検討し、地下文書論の地平を広げる。
春田直紀(はるた・なおき)熊本大学大学院人文社会科学研究部教授。専門は日本中世史(生業論・史料論)。主な著書に『日英中世史料論』(編著、日本経済評論社、2008年)、『中世地下文書の世界―史料論のフロンティア』(編著、勉誠出版、2017年)、『日本中世生業史論』(岩波書店、2018年)などがある。