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中世文学の回廊

小林保治 監修/大津雄一・兼築信行・日下力・小林保治・高津希和子・竹本幹夫・土屋有里子・三田明弘 編
ISBN 978-4-585-05395-8 Cコード 1095
刊行年月 2008年4月 判型・製本 四六判・上製 544 頁
キーワード 中世

定価:3,850円
(本体 3,500円) ポイント:105pt

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書籍の詳細

古典の輝きは失われない。

説話・軍記・演劇・和歌など多様な文学ジャンルが華々しく栄えた中世文学の魅力を、現在活躍中の文学研究者が最新の研究成果を織り込みながら、著名な作品からマイナーな名作までを通してわかりやすく具体的に論じた書。

 

 

目次
◆巻 頭
小林保治弁慶像の変遷―『平家物語』から『義経記』さらに能へ

◆説 話 Ⅰ
荒木 浩『大和物語』と『今昔物語集』―遍昭出家譚をめぐる時代観とジェンダー
三田明弘『今昔物語集』震旦部と『冥報記』―戴胄の幽霊
田中宗博『中外抄』『富家語』―藤原忠実の説話世界
伊東玉美『古事談』―貴族社会の裏話
小島孝之『宇治拾遺物語』―「笑い」の語り方
廣田 収『宇治拾遺物語』―優婆崛多考
浅見和彦『方丈記』『発心集』
木下資一『古今著聞集』―「恠異篇」をめぐる問題
福島 尚『十訓抄』―第七篇所載「孔子の日よみの午説話」をめぐって
土屋有里子『沙石集』『雑談集』―無住の描く〈聖〉と〈俗〉

◆説 話 Ⅱ
田中貴子『渓嵐拾葉集』―中世説話の宝庫・仏教書の世界
田嶋一夫中世往生伝
小峯和明『釈迦の本地』と仏伝の世界
吉原浩人大江匡房の中世像
松本真輔『聖徳太子伝』―聖徳太子の語られ方
藤巻和宏寺社縁起と霊験譚
高津希和子『神道集』―上州の神々と●岡
渡辺麻里子『鷲林拾葉鈔』―天台僧尊舜の学問と文学

◆軍 記
野中哲照『保元物語』―諸本論の可能性
日下力『平治物語』―男の世界、女の世界
鈴木 彰『平家物語』―京・薩摩国・鬼界島
鈴木孝庸『平家物語』−梶原景時父子について
阿部美香『曽我物語』真名本―旅する虎の形象
大津雄一『太平記』―異形の物語
武田昌憲島原の乱の軍記―中世の余韻とダイナミズム
松林靖明夜話と武辺咄

◆物 語・日 記・随 筆
島内景二『伊勢物語』―東下りする京文化
蔦尾和宏『今鏡』―貴族を描く・源雅実の肖像
磯 水絵『文机談』―聞き手「中河のほとりの尼」の造形について
阿部泰郎『とはずがたり』
島内裕子『徒然草』―文体・翻訳、そして絵画
河野貴美子『河海抄』の『源氏物語』注―和漢の先蹤計ふるに勝ふべからず
石川 透御伽草子

◆詩 歌
兼築信行『拾遺愚草』―中世私家集はどのように編集されたか
前田雅之「南」・「北」の邂逅―足利義持と耕雲
岸田依子連 歌─響きあい、変容する世界
酒井茂幸『類句和歌集』―その成立と意義
小野恭靖室町小歌―ことば遊び・慣用句摂取
岩山泰三『狂雲詩集』―五山詩からの逸脱

◆能・狂 言
竹本幹夫能の歴史・文学の面白さ
三宅晶子謡曲―能作者としての世阿弥・元雅・禅竹
表きよし『風姿花伝』―世阿弥の能楽論
林 和利狂言―滑稽文学の変遷

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