生き生きとした学校を創り出すには、学校図書館の力を最大限に活かすことが不可欠である
本書は、学校図書館を巡る変化のなか、これから司書教諭資格を取得しようとする人、すでにその資格を取得した人、さらに現に司書教諭の任を担っている人などを対象に、学校図書館に関する理解をより深め、その実践に役立てることを目途として書いたものである。
その内容は、司書教諭資格を取得するための科目の一つである「学校経営と学校図書館」の内容に準拠している。この科目は、講習科目5科目のなかでは、総論に位置する科目で、学校図書館の歴史、教育的意義、学校図書館経営、メディアの構築、司書教諭の任務、学校図書館活動など、学校図書館にかかわる諸知識や方向性を概括した科目である。学校図書館にかかわる人は、司書教諭の資格取得にかかわらず、この科目を学ぶことが望まれている。
学校が抱えている今日的課題と、その課題を解決し得る有力な教育環境としての学校図書館の可能性とを関連させつつ、教育の現場で役立つ内容を提供する。