製本とは人である
折る、重ねる、綴じる、表紙を付ける……。
製本には様々な工程があり、それぞれの作業を得意とする工場による
リレーの中で書物としてのかたちが作り上げられていく。
日々進歩する製本機械のオペレーティング、昔と変わらない手作業でしかできない工程、そして各工程を担う工場をまとめ上げる人脈。
製本という営為には確実に人が関わり、技術の刷新と継承が行われている。
製本の現場、工程、技術、そこに携わる人々のあり様に迫り、書物文化の100年を製本という側面から考える。
大正13年創立の「京都製本紙截同盟会」から始まって、今年100周年を迎える京都府製本工業組合の面々による座談会も収録。
京都の製本を支えてきた現場の方たちの研鑽の歴史、製本の現在の生の声をお届けする。