近世以降、日本国内での書籍の出版点数は年々増加し、それまで読書と縁のなかった層へも、次第に書籍が行き渡るようになっていった。
しかし、当時の書籍はまだ高価であり、蔵書として代々引き継がれていくだけの価値を有する学問的な書籍以外、たとえば小説類をはじめとする娯楽的な読み物などを購入して読む人々はそう多くはなかった。
そのような娯楽的な書籍の流通を担ったのが貸本屋である。
近世から近代に営業をしていた貸本屋の実態、また、貸本屋向けの書籍を出版・蔵版し、それらを卸す機能を有した貸本問屋のあり方を、これまで顧みられることのなかった諸種の資料を駆使し、初めて解明。
貸本問屋→貸本屋→読者という娯楽的書籍の出版・流通・受容の総体を明らかにする画期的成果。図書館必備の一冊!
*本書は『貸本問屋と貸本文化』(2025年3月刊行、ISBN:978-4-585-32063-0)の新装版です。