日本人初のノーベル賞作家であり、「昭和最大の文壇政治家」とも称される川端康成。
いまなお謎の多いその生涯を明らかにする―川端初の本格的な詳細年譜
文豪と呼ばれ、国内外において日本を代表する作家である川端は、いまだ全集からもれた文章や、公開されていない資料も多く、その生涯に不明なところが多い。川端の残した作品や公開された日記・書簡をベースに、当時の新聞記事や交友のあった作家らの回顧録などあまたの資料・記録や関係者への取材から、その生活を再現する。
【本書の特色】
・『川端康成伝』が好評の小谷野敦氏と川端康成学会理事の深澤晴美氏による詳細な年譜。新発掘の資料や事実も多く含む。
・川端康成研究における重要な基礎資料であるとともに、その交友関係・活動範囲の広さゆえ、日本近代文学のみならず日本近代史研究においても有益な資料となる。
・川端康成の誕生から死後まで、1年ごとに分類してまとめる。また、誕生以前、没後の記述も加え、生涯だけに留まらない年譜とする。
・本人の日記・作品や往復書簡などの他、交流のあった人物の日記・回顧録、新聞記事など多方面の記述や関係者への取材を統合することで、生涯を日付付きで整理する。
・詳細な注を付し、情報の出典はもちろん、川端の交友関係、文壇・社会の様相も知ることができる。
・巻末には川端への言及がある書籍、雑誌、新聞などの情報を整理し、系図・索引も付し、読者の便宜を図った。