ジウタソウキョクノセカイ

地歌・箏曲の世界

いま甦る初代富山清琴の芸談
田中健次・徳丸吉彦・富山清琴・野川美穂子 編著
ISBN 978-4-585-27013-3 Cコード 0073
刊行年月 2012年4月 判型・製本 A5判・並製 300 頁
キーワード 文化史,江戸,近世

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
受け継ぎ、伝える「古典」の精神

江戸時代より上方を中心に普及・発展した三味線音楽「地歌」と「箏曲」。
人間国宝・初代富山清琴は、盲目の地歌・箏曲演奏者として圧倒的な存在感を示し、多くの名曲を残した。その生涯は日本の伝統芸能「地歌・箏曲」の価値、失われつつある「芸」の保存と伝承のあり方を体現した傑出の人。
「第一部 地歌・箏曲とは何か」は近世邦楽史における地歌・箏曲の位置付けをわかりやすく解説。
「第二部 芸談『清琴 地うた修業』」は、昭和四十一年刊『清琴 地うた修行』を復刻収載し、用語・曲名解説を付す。口頭伝承による邦楽の習得、師弟の深い関わり、作曲方法、録音機材登場による功罪など、初代富山清琴の芸談とともにその半生を振り返る。
「第三部 二代富山清琴が過去から未来に伝承するもの」には、二代富山清琴を交えた鼎談を収録した。

 

 

目次
はじめに

第一部 地歌・箏曲とは(解説 野川美穂子)
 一 近世の始まりとともに誕生した「地歌」と「箏曲」
 二 地歌・箏曲はどのように伝えられてきたのか 
 三 地歌・箏曲の流派と楽器
 四 地歌・箏曲のレパートリー

第二部 芸談『清琴 地うた修業』(談 初代・富山清琴)
 一 大阪のころ―清琴生い立ちから入門へ 
 二 上京の前後―母と二人で永住の覚悟 
 三 内弟子六年―声と音色の勉強ばかり
 【コラム】三弦の音色の違い
 四 ひとり立ち―二・二六事件の年を境に
 【コラム】よその芸を身につける
 五 疎開と戦後―温心会復活とテープの恩
 【コラム】戦争中のマイナス
 六 師匠の他界―あの世この世通じる気合 
 【コラム】義太夫に残る地歌もの
 七 道具と創作―三弦も端歌も扱いにくい 
 【コラム】あて弾きでも名人/さほど弾いておらぬ
 八 録音やつれ―地歌の発声を改める時機 
 【コラム】変化は時代の要求
 九 しくじり話―糸切れ歌忘れ マイク故障 
 【コラム】下合せしない心意気
 十 耳さまざま―機械に頼れぬ音色の効果 
 【コラム】半音差でおかしな経験
 十一 富崎の芸風―品物をみがき、ちりは払う 
 【コラム】鬼門の歌いどころ
 十二 南から北へ―鳴る鳴らぬは客席で聞け 
 【コラム】三度まであった事故
 十三 古曲の自由―気合ひとつのけわしい道 
 【コラム】める調子と張る調子/希望の音が聞こえる
 清琴師と谷崎のこと  谷崎松子 
 富山清翁・清琴年譜 

第三部 二代富山清琴が過去から未来へ伝承するもの
 鼎談 富山清琴・徳丸吉彦・田中健次

参考文献 
初代・二代富山清琴師の音源資料
プロフィール

田中健次(たなか・けんじ)
1954年生まれ。茨城大学教育学部教授。音楽教育学を基軸としてミュージック・テクノロジー、音楽産業論を研究対象とする。
主著に『電子楽器産業論』(弘文堂、1998年)『図解日本音楽史』(東京堂書店、2008年)等の単著の他、音楽の授業のための実践書『クイズ教材でたのしむ日本音楽の授業』(共著、学事社、2010年)や明治図書の「音楽授業シリーズ」などがある。

徳丸吉彦(とくまる・よしひこ)
1936年生まれ。お茶の水女子大学名誉教授・聖徳大学教授。民族音楽学・音楽記号学を専攻。現在は、これらに加えて、国産の繭による箏弦開発の研究に従事。
主著に『完全なる音楽家 初代米川敏子の音楽と生涯』(共著、出版芸術社、2007年)、『音楽とはなにかー理論と現場の間から』(岩波書店、2008年)などがある。

富山清琴(とみやま・せいきん)
1950年生まれ。地歌・箏曲演奏家。重要無形文化財地歌保持者(人間国宝)。お茶の水女子大学文教育学部音楽科講師。2004年日本芸術院賞受賞、2011年紫綬褒章を受賞。
CDに、「富山清琴 地歌の世界」(日本コロムビア、2010年)がある。

野川美穂子(のがわ・みほこ)
1958年生まれ。東京芸大、武蔵野音大、日本映画大ほか講師。地歌・箏曲を中心に日本音楽を研究。
主著に『地歌における曲種の生成』(第一書房、2006年)、『軍記語りと芸能』(共著、汲古書院、2000年)、『日本の伝統芸能講座 音楽』(共著、淡交社、2008年)、『まるごと三味線の本』(共著、青弓社、2009年)などがある。

書評・関連書等

・「邦楽ジャーナル」(2012.6)にて、本書の紹介文が掲載されました。
・「邦楽ジャーナル」(2012.7)にて、本書の紹介文が掲載されました。
・「毎日新聞」(2012年9月16日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:村上陽一郎(東洋英和女学院大学))

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