シントウスルキョウヨウ

浸透する教養

江戸の出版文化という回路
鈴木健一 編
ISBN 978-4-585-29061-2 Cコード 3091
刊行年月 2013年11月 判型・製本 A5判・上製 464 頁
キーワード 出版,浮世絵,美術,文化史,古典,日本史,江戸,近世

定価:7,700円
(本体 7,000円) ポイント:210pt

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書籍の詳細
近世日本における「知」の形成と伝播を探る

ヒト・モノ・情報の交通網が整備され、「知」をめぐる新たな局面が形成されつつあった近世日本。出版文化の隆盛とともに、それまで権威とされてきた「教養」が、さまざまな回路を通して庶民層へと「浸透」していった。和歌・漢詩文を中心として、歴史・思想・宗教・科学といった諸分野にまたがる基礎的知識が磁場としてきわめて強力に働き、日本の文化と文学の根幹が形作られたのである。
「知」の形成と伝播は如何になされたのか。「図像化」「リストアップ」「解説」という三つの軸より、近世文学と文化の価値を捉え直す。

 

 

目次
はじめに 鈴木健一 

目次

序論 古典注釈にみる教養の浸透―季吟『湖月抄』を中心に 鈴木健一 

Ⅰ教養を図像化する
古歌の図像化と画賛―藤原定家詠「駒とめて」歌を中心に― 田代一葉
立圃の俳画―教養を楽しむということ― 深沢了子
古典文学と浮世絵―国芳「百人一首之内」シリーズを例に― 藤澤茜
教養の桃源郷―見立絵本『風流准仙人』― 木越俊介
絵入り百科事典の工夫―『訓蒙図彙』と『和漢三才図会』― 勝又基
『江戸名所図会』にみる〈教養〉の伝達 壬生里巳

Ⅱ教養をリストアップする
謡講釈の世界―近世謡曲享受の一側面― 宮本圭造
林羅山『巵言抄』遡源―一体、何が「浸透」したのか― 高山大毅
俳諧の歳時記―四季の風物と暮らしの教養の集大成― 金田房子
啓蒙的医学書 吉丸雄哉
『伽婢子』の仏教説話的世界―教養としての仏教的教義の浸透― 湯浅佳子
日用と教養―「年代記」考― 鈴木俊幸
近世節用集における教養の浸透―頭書と付録を中心に― 久岡明穂

Ⅲ教養を解説する
教養と秘伝と―有賀長伯の歌学書出版をめぐって― 西田正宏
万葉歌を解説する―賀茂真淵『万葉新採百首解』をめぐって― 田中仁
教養の翻訳と伝達―漢文訓読の変遷と道春点― 斎藤文俊
『日本外史』の体裁と「源氏論賛」―歴史の図式的把握と解説― 堀口育男
教養を娯楽化する―『五節供稚童講訳』の挑戦― 津田眞弓

あとがき
執筆者一覧
奥付
プロフィール

鈴木健一(すずき・けんいち)
1960年生まれ。学習院大学教授。専門は、近世文学、詩歌史、古典学。
著書に『江戸詩歌史の構想』(岩波書店、2004年)、『江戸古典学の論』(汲古書院、2011年)、『林羅山』(ミネルヴァ書房、2012年)がある。

その他

「朝日新聞」(2014年1月19日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:荒俣宏(作家))

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