チイキトタイワスルサイエンス

地域と対話するサイエンス

エリアケイパビリティー論
石川智士・渡辺一生 編
ISBN 978-4-585-26000-4 Cコード 1062
刊行年月 2017年4月 判型・製本 四六判・上製 352 頁
キーワード 環境,社会学

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

 品切 
書籍の詳細
地域資源を再発見し、ヒトと自然の望ましい将来を考える

AC(エリア・ケイパビリティー)とはどのような考え方なのか? それによって、地域の自然環境にどのような好影響があり、そこで暮らす人々にどのような社会的・経済的恩恵があるのか?
ACの可能性を追究する理論編。

*AC(エリア・ケイパビリティー)とは
1.地域にある独特な地域資源を地元のコミュニティーで活用している
2.利用している地域資源を支えている環境の重要性を理解し、適切なケアを行っている
3.バランスのとれた利用とケアの活動が外部からも評価されている
以上の要件を地域が持続的な発展を行っていくうえで欠かせないものと考え、人々が地域の環境的豊かさを能動的・主体的に高め、その環境が有する資源を用いて地域が質的に豊かになる能力のこと。

 

 

目次
はじめに 人と社会と自然を紡ぐACアプローチ 石川智士

序章 エリアケイパビリティー(AC)の着想 石川智士

第1部 ACの視点
 第1章 サステナビリティーからエリアケイパビリティー(AC)へ 清水展
 第2章 ACの社会実装 石川智士・渡辺一生

第2部 ACで東南アジア沿岸域環境を捉える
 第1章 生物多様性と地域資源の関係性 武藤文人・武藤望生・石川智士
 第2章 物質循環から捉える「地域」と健全性の評価 吉川尚・岡本侑樹
 第3章 エコトーンとしての沿岸域とマングローブ林の働き 神崎護・小川裕也
 第4章 東南アジア沿岸域における化学物質汚染とその生物影響 小山次朗・NathanielC.Anãsco

第3部 ACで東南アジア沿岸域社会を捉える
 第1章 漁村社会におけるACの向上とは 宮田勉
 第2章 沿岸資源の利用と水産物流通 宮田勉
 第3章 漁村社会と漁家 神山龍太郎
 第4章 漁村コミュニティと地元民の意識 宮田勉
 第5章 漁村社会の資源管理とケア 宮田勉
 第6章 タイとフィリピンの漁村を調査して 宮田勉

終章 沿岸域におけるACの向上に向けて 石川智士・西真如・渡辺一生
プロフィール

石川智士(いしかわ・さとし)
総合地球環境学研究所教授。東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程後期修了。専門分野は水産学、保全生態学、地域開発学、集団遺伝学。
著書に『幡豆の海と人びと―Living and nature of coastal community in Higashi-Hazu』(総合地球環境学研究所、2016年、共編)、『幡豆の干潟探索ガイドブック』(総合地球環境学研究所、2016年、共編)など。

渡辺一生(わたなべ・かずお)
総合地球環境学研究所上級研究員。岐阜大学大学院連合農学研究科生物環境科学専攻博士(農学)修了。専門分野は地理情報学、地域研究。
著書に『エリアケイパビリティー―地域資源活用のすすめ―』(総合地球環境学研究所、2015年、編著)、論文に「泥炭湿地林の減少とアブラヤシおよびアカシア林の展開過程」(『講座 生存基盤論 第4巻 熱帯バイオマス社会の再生』2012年)など。

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