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核抑止の理論と歴史

核の傘の信頼性を焦点に
矢野義昭 著
ISBN 978-4-585-33000-4 Cコード 3031
刊行年月 2021年10月 判型・製本 A5判・上製 776 頁
キーワード 戦争,現代社会,社会学

定価:14,300円
(本体 13,000円) ポイント:390pt

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書籍の詳細
いま、日本の採るべき核抑止戦略とは―

核時代の今日、独自の核抑止力を持たない国は大国たりえない。世界の大国はその現実を熟知し、独自核保有を目指す熾烈な戦いを繰り広げてきた。その理論と歴史を踏まえ、日本の米国の核の傘への全面依存政策の是非を問う。

【本書の特長】
・冷戦時代から現代に至る核戦略の歴史を検証し、その背景にある行動原理と理論を解明。
・核保有国である中国、ロシア、北朝鮮、イラン、パキスタンなどの核戦略と核戦力整備を分析し、それに対する米国の対抗戦略と戦力整備の実態を検証。
・米国の核の傘の信頼性とその限界を解明し、日本の採るべき核抑止戦略を提示する。

 

 

目次
第1部 抑止概念の基礎と冷戦期における核抑止態勢の歴史的展開
はじめに

第1章 抑止概念の基礎:抑止概念と拡大抑止の「信頼性」を左右する要因
第1節 抑止概念の分析
第2節 「拡大抑止」概念の分析
第3節 基本的抑止の信頼性に関する検討
第4節 拡大抑止の信頼性を左右する要因
第5節 拡大抑止が多国間に及ぼす影響の分析
第6節 拡大抑止の信頼性に関する政策的側面の事例検討
第7節 日米関係における拡大抑止

第2章 米国の拡大抑止戦略の欧州における展開
第1節 米核戦力が圧倒的優位にあった時代と大量報復戦略の成立
第2節 核の拡大抑止をめぐる欧州諸国のジレンマ
第3節 ソ連の核戦力増強と柔軟反応戦略の採用
第4節 ソ連とのパリティにともなう拡大抑止の信頼性への疑念とエスカレーション支配の強化
第5節 ソ連のICBM強化と西独の核のジレンマ
第6節 英国と独立的な核抑止力
第7節 欧州の核共有と多国籍部隊構想をめぐる論争
第8節 NATO型の核共有の歴史と各国の対応
第9節 冷戦間、東西対立の中なぜ拡大抑止は機能し続けたのか

第3章 中国の核保有と核戦力の発展
第1節 中国による「ソ連の拡大抑止」拒否と核戦力の自主開発
第2節 核兵器開発の決定とその後の自主的な核兵器開発
第3節 中国の核保有の背景と北東アジアで米国の拡大抑止への信頼性が維持された理由

第4章 北朝鮮の核及びミサイル兵器の開発
前言
第1節 開発基盤の蓄積
第2節 核ミサイル開発の強行
第3節 北朝鮮の核開発の狙いとその背景

第5章 冷戦時代における核抑止の有効性に関する歴史的事例の検討
第1節 核抑止効果の有効性に関する論争と歴史的事例の検討
第2節 核使用が躊躇された事例とその背景事情の検討
第3節 結論:核抑止は機能する


第2部 冷戦終了以降の世界の核戦略の変化とそれが拡大抑止に及ぼす影響
はじめに

第1章 冷戦終了以降の核抑止概念の変化と拡大抑止の信頼性低下
第1節 冷戦終了以降の抑止概念の拡大と全般抑止の視点
第2節 冷戦時代と冷戦終了後の抑止の比較
第3節 脅威不在論等に基づく核抑止反対論とそれへの反論
第4節 核兵器の有用性の検証
第5節 核インフラ整備の必要性と問題点
第6節 戦略防衛システムの意義と効果
第7節 テロリストに対する抑止効果と心理的抑止
第8節 軍備管理・軍縮交渉の成否

第2章 中国の核戦力の増強近代化
第1節 先制核攻撃論の台頭とその背景
第2節 近年の中国の核戦略、核戦力とその将来
第3節 核戦略の変化

第3章 北朝鮮の核ミサイル開発
第1節 北朝鮮の核開発の歴史と核実験、核物質生産能力
第2節 北朝鮮の各種ミサイル核開発の歴史とその能力
第3節 ミサイル発射の各国への影響

第4章 冷戦終了以降におけるロシアの立場
第1節 混迷するロシアと直面する脅威
第2節 挑戦国としてのロシア

第5章 パキスタンとイラン、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐる協力関係
第1節 カーン・ネットワークの形成とその背景
第2節 北朝鮮へのウラン濃縮の拡散
第3節 イランへの核拡散
第4節 新たな核拡散が北東アジアの米国の拡大抑止に及ぼす影響と日本の対応

第6章 中国の接近阻止・領域拒否戦略の脅威と米国の対応
第1節 中国の経済力と軍事関連予算の急増、軍近代化
第2節 深まる米中経済依存関係と米国で強まる対中警戒心
第3節 米国国防費の大幅削減と米軍の窮状
第4節 中国がみる米軍の脆弱点と中国の接近拒否戦略
第5節 米国にとっての中国のA2/AD戦略の脅威度とその対策

第7章 現在の核戦力の趨勢と日本の採りうる選択
第1節 近年の核兵器をめぐる世界各国の動向
第2節 最近の各国の核兵器をめぐる動向
第3節 現在の核戦略、核戦力の趨勢
第4節 日本の採り得る選択肢
プロフィール

矢野義昭(やの・よしあき)
昭和25年生まれ、京都大学卒。国家生存戦略研究会会長、日本安全保障戦略研究所上席研究員、防衛法学会理事、日本国史学会会員、岐阜女子大学特別客員教授。拓殖大学博士(安全保障)。
著書『危機対策必携マニュアル』(勉誠出版)、『軍拡中国に対処する』『世界が隠蔽した日本の核実験成功』(勉誠出版)、『成功していた日本の原爆実験』(訳書、勉誠出版)ほか。

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