レツデンタイ ヨウカイガクゼンシ

列伝体 妖怪学前史

伊藤慎吾・氷厘亭氷泉 編
ISBN 978-4-585-32010-4 Cコード 0021
刊行年月 2021年11月 判型・製本 A5判・並製 360 頁
キーワード 文化史,妖怪,民俗学,昭和,大正,明治

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
妖怪学のルーツを紐解く

「妖怪は〈アカデミック〉ではない」と言われた時代―。
そんな時代にも妖怪に魅了され、情熱をもって研究をしていた者たちがいた。
現代の妖怪学に影響を与えた23人が刻んだ点と線を、250点超の貴重図版とともに紹介。
戦前・戦後(前)・戦後(後)それぞれの時代の通史、重要な刊行物・用語・動向について解説した〈妖怪学名彙〉、充実のコラム、1870~1996年までの妖怪学の流れをまとめた「妖怪学参考年表」などを付す。
本邦初! 妖怪学〈以前〉の流れを捉えた一冊!


◉京極夏彦氏、推薦!◉==========================
「妖怪」の時代を創った先駆者たちを
「妖怪」の次代を担う猛者たちが語る。
そして「妖怪」は生き永らえる。
          ―――お化け友の会代表代行・京極夏彦
=====================================


【本書の特色】
・研究者のみならず、漫画家、妖怪同人誌主宰、前衛妖怪研究家などバラエティ豊かな執筆陣。
・広く妖怪に関心のある人から、近代日本のポップカルチャーの歴史に関心のある人にも幅広く興味を持ってもらえる。
・前史を戦前・戦後(前)・戦後(後)の3期に分け、それぞれの通史も付し、妖怪学の時代背景も併せて追うことができる。
・〈妖怪学名彙〉として、「化物会」『芳賀郡土俗研究』など重要な術語や刊行物、動向について解説を付し、より幅広い知識を提供する。

 

 

目次
はじめに◉学史にならない営みの歴史 伊藤慎吾

総説◉妖怪学前史のつきだし 氷厘亭氷泉

第一部 戦前編
戦前 通史 伊藤慎吾
井上円了◉1858-1919―生真面目な哲学者の持つ趣味者の顔 毛利恵太
坪井正五郎◉1863-1913―研究と趣味によって繋いだ交流ネットワーク 毛利恵太
柳田國男◉1875-1962―妖怪の民俗学的研究を構築 伊藤慎吾
[COLUMN]小泉八雲と妖怪関係者 毛利恵太
南方熊楠◉1867-1941―熊野の妖怪を集め、世界と比較した博物学者 伊藤慎吾
[COLUMN]南方熊楠の翻訳妖怪名彙 伊藤慎吾
江馬務◉1884-1979―お化けの歴史と文化研究の先駆者 永島大輝
日野巌◉1898-1985―方言収集で繋がる妖怪辞典の縁 御田鍬
吉川観方◉1894-1979―時代資料ぎっしりパレスに住む画家 氷厘亭氷泉
伊東忠太◉1867-1954―まいにち大千世界の妖怪描く 氷厘亭氷泉
岡田建文◉1875/76-1945?―すべての生物には精神力がある 伊藤慎吾
田中貢太郎◉1880-1941―怪談実話の先駆けは土佐のいごっそう 永島大輝
[COLUMN]雑誌『化け物研究』 永島大輝

〈妖怪学名彙〉化物会―早すぎた妖怪趣味研究会 毛利恵太
〈妖怪学名彙〉心霊学―心霊研究の延長としての妖怪研究 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉「妖怪名彙」―怖畏と信仰との関係を明かにして見たい 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉『芳賀郡土俗研究会報』―研究者のネットワークを形成した地方メディアの一つ 永島大輝

第二部 戦後(前)編1945-1965
戦後 アプレゲール 前半 通史 氷厘亭氷泉
藤澤衛彦◉1885-1967―「妖怪」イメージの生みの親 御田鍬
柴田宵曲◉1897-1966―「書物」を読みたくて読んでいた仙人のような人 永島大輝
阿部主計◉1909-2006―半世紀前から出版され続けた入門書 御田鍬
斎藤守弘◉1932-2017―再評価が望まれる妖怪ブーム影の立役者 幕張本郷猛
[COLUMN]少年少女雑誌の怪奇記事とネタ元 幕張本郷猛
山内重昭◉1929-?―子供向け妖怪百科の先達 幕張本郷猛
北川幸比古◉1930-2004―子供たちに真摯に向き合うおばけ探検家 式水下流
山田野理夫◉1922-2012―博覧の妖怪創作師 式水下流
[COLUMN]山田野理夫の怪談収拾ノート 式水下流
〈妖怪学名彙〉『綜合日本民俗語彙』―戦後の妖怪研究の基礎資料 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉『画図百鬼夜行』受容史―伝承妖怪の形態に決定打をあたえたもの 伊藤慎吾

第三部 戦後(後)編1966-1996
戦後 アプレゲール 後半 通史 氷厘亭氷泉
今野圓輔◉1914-1982―柳田妖怪学の継承者 式水下流
[COLUMN]圓輔ハカセの未刊本? 氷厘亭氷泉
平野威馬雄◉1900-1986―後世に交流の場を繋いだOrganizer 式水下流
水木しげる◉1922-2015―妖怪史の歩みと共にありそのものでもあった巨人 御田鍬
佐藤有文◉1939-1999―一九七〇年代の妖怪覇者 幕張本郷猛
[COLUMN]Japanisches Gespensterbuchと海外妖怪資料 御田鍬
中岡俊哉◉1926-2001―怪奇記事隆盛に多大なる貢献をした未完の妖怪作家 幕張本郷猛
澁澤龍彦◉1928-1987―日本の古い事例に言及するのがダンディズム 伊藤慎吾
〈妖怪学名彙〉お化けを守る会―七〇年代のお化け好きたちの二つの交流の場 式水下流
〈妖怪学名彙〉『お化け図絵』―粕三平が継いだ画像妖怪紹介の流れ 氷厘亭氷泉
〈妖怪学名彙〉ジャガーバックス―わんぱくっ子の怪奇聖書 幕張本郷猛
〈妖怪学名彙〉ケイブンシャの大百科―子供たちに夢とトラウマを与えた大百科 永島大輝
〈妖怪学名彙〉別冊太陽『日本の妖怪』―妖怪イメージの分野融合五目ずし 氷厘亭氷泉

妖怪学参考年表◉1870~1996
項目柱に用いた肖像・図版・活字の出典
あとがき 伊藤慎吾・氷厘亭氷泉・永島大輝・式水下流・御田鍬・毛利恵太・幕張本郷猛
索引
プロフィール

伊藤慎吾(いとう・しんご)
埼玉県生まれ。日本文学研究者。國學院大學栃木短期大学・准教授。
お伽草子や擬人化、南方熊楠の研究を主に行っている。その関係で妖怪の領域にも片足を突っ込んでいる。本書執筆陣の影響で、少年時代、佐藤有文『日本妖怪図鑑』や水木しげる『妖怪なんでも入門』を読んでいた記憶を呼び起こし、本書を企画。愛読書は鳥山石燕『画図百鬼夜行』。縁あって栃木に通うことになったので、最近は九尾の狐に取り憑かれている。
主な著書に『南方熊楠と日本文学』(勉誠出版)、『中世物語資料と近世社会』(三弥井書店)、『擬人化と異類合戦の文芸史』(同)、『「もしも」の図鑑 ドラゴンの飼い方』(実業之日本社)、編著・共著に『お伽草子超入門』(勉誠出版)、『怪人熊楠、妖怪を語る』(三弥井書店)、『〈生ける屍〉の表象文化史』(青土社)など。異類の会主宰。


氷厘亭氷泉(こおりんてい・ひょーせん)
千葉県生まれ。イラストレーター。幕末から明治にかけての錦絵・絵草紙・戯文がおもな研究領域。妖怪に関する活動は、『和漢百魅缶』や『妖界東西新聞』にて日刊で作品公開をしているほか、画像妖怪についての研究周知をイベントなどを通じ行っている。2007年、角川書店『怪』大賞受賞。2012年からはウェブサイト『妖怪仝友会』にて伝承・画像・佃承各要素の妖怪をあつかう鬼質学誌『大佐用』を月2回(13・29日)公開中。
著書に『日本怪異妖怪事典』関東(笠間書院)、共同執筆論文に「マンボウ類の古文献の再調査から見付かった江戸時代におけるヤリマンボウの日本最古記録」(共同執筆・澤井悦郎)がある。新・妖怪党、妖怪仝友会、山田の歴史を語る会同人。VTuber「蠱毒大佐」のキャラクターデザイナーでもある。

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