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清少納言はなぜ『枕草子』を書いたのか。中宮定子への忠誠心とはいかなるものだったのか。紫式部とは仲が悪かったのか。多彩な史料・文献を駆使して、幼少時代、恋愛と結婚、宮廷生活、長徳の変の伊周と高階道順の逃亡への関与、晩年の隠棲地のほか、『枕草子』の成立と享受について14の新見解を提示し、その波乱に満ちた生涯と人物像に迫る。和歌・漢文日記等に読みやすい現代語訳、専門用語に注記を付した。
上原作和(うえはら・さくかず)1962年長野県佐久市生まれ。大東文化大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学-名古屋大学)。現在、桃源文庫理事。明治大学法学部兼任講師。主な研究テーマ・文献史学、日本琴學史、物語文学。主著に『光源氏物語の思想史的変貌―〈琴〉のゆくへ』(有精堂出版、1994年)、『光源氏物語學藝史―右書左琴の思想』(翰林書房、2006年)、『光源氏物語傳來史』(武蔵野書院、2011年)、共編著に『人物で読む源氏物語/全20巻』(勉誠出版、2005~2006年)、『完訳太平記/全4巻』(勉誠出版、2007年)、『テーマで読む源氏物語論/1~3巻』(勉誠出版、2008年)、『日本琴學史』(勉誠出版、2016年)、『古典文学の常識を疑う』(勉誠出版、2017年)、『古典文学の常識を疑うⅡ』(勉誠出版、2019年)、『紫式部伝―平安王朝百年を見つめた生涯』(勉誠社、2023年)などがある。