エドガワランポダイジテン

江戸川乱歩大事典

落合教幸・阪本博志・藤井淑禎・渡辺憲司 編
ISBN 978-4-585-20080-2 Cコード 1000
刊行年月 2021年3月 判型・製本 菊判・上製 912 頁
キーワード 総記,出版,昭和,大正,近現代

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細

稀代の推理小説作家、江戸川乱歩。
死後50年を経て、未だ我々を魅了し続ける乱歩の創作・思考の背景にあるものはいったい何か。
乱歩の形成した人的ネットワーク、そして彼の生きた戦前戦後という時代と文化事象、出版文化の展開とともに花開いた様々な雑誌メディアなど、総勢70人に及ぶ豪華執筆陣のナビゲートにより乱歩ワールドの広がりを体感できるエンサイクロペディア、ついに公刊。

【本書の特色】
本格ミステリーに猟奇的・嗜虐的作品、さらには少年少女向けなど幅広い作風で、多くのファンを得てきた稀代の推理作家江戸川乱歩を知るための決定版大事典。
生前含め、数度全集が編まれるなど、時代を越えて愛される人気作家であり、青空文庫のアクセスランキングでも多くの作品があげられている。
近代文学のみならず、近世文学、メディア史、社会学等々、諸分野の一線にて活躍する執筆陣が寄稿。
旧乱歩邸の蔵書調査などにより判明した新知見を収載。

【凡例】
本書は江戸川乱歩の総合的大事典である。特に以下の点に留意し、編集した。
①探偵小説の創始者、児童向け小説の作者、幻影の城主的作家イメージ、とさまざまに分裂した従来の乱歩把握と訣別して、大衆文化という大きな枠組みの中で乱歩と乱歩文学の統合的かつアカデミックな再評価を図る。
②プライオリティ・研究史の尊重や、初出・初刊等に基づいたアプローチなど、厳密な研究的態度を厳守する。
③上記二点の実現のためにも、近代文学の研究者はもちろん、社会学・メディア学などの広範囲の分野の研究者の協力を仰ぎ、これまでとは一線を画した乱歩学の構築を図る。

【構成】
本書は四つの部、附録および索引からなる。
第Ⅰ部「人間乱歩」…乱歩の生涯に関する伝記的事項、また、個人的な趣味・嗜好について記述した。
第Ⅱ部「社会」…乱歩の生きた時代および社会状況、大衆文化について、乱歩作品や乱歩その人との関わりを含め、記述した。
第Ⅲ部「ミステリー」…乱歩の文学的営為の中心にある「ミステリー」に関して、影響関係、交友関係のあった人物、関連する事柄について記述した。
第Ⅳ部「メディア」…乱歩のかかわった新聞・広告・出版・雑誌等のメディア、また、乱歩作品のメディア化について記述した。
附録として、江戸川乱歩小説作品初出/初刊一覧、年表「江戸川乱歩とその時代」を設けた。

 

 

目次
序 言(編者一同)

凡 例

執筆者一覧

第Ⅰ部 人間乱歩
祖父との思い出(平井憲太郎)
名張(中相作)
名古屋(小松史生子)
愛知県立第五中学(井上義和)
早稲田(大村菜恵)
早稲田大学(井上義和)
鳥羽(岩田準子)
団子坂(藤井淑禎)
車町(藤井淑禎)
張ホテル(藤井淑禎)
池袋(影山亮)
乱歩邸(藤井淑禎)
土蔵(藤井淑禎)
豊島文人会・豊島新聞社(影山亮)
池袋モンパルナス(影山亮)
三原堂(影山亮)
乱歩通り・ポー通り(影山亮)
立教大学(井上義和)
職業遍歴(落合教幸)
三人書房(柴野京子)
屋台ラーメン(影山亮)
隣組・町会(谷口基)
空襲(谷口基)
疎開(谷口基)
新年会(影山亮)
はちまき(天ぷら屋) (後藤美緒)
江川蘭子(江戸川蘭子) (川崎賢子)
小松龍之介(谷口基)
講談体験(宋玗炫)
文士劇(後藤隆基)
手品(手妻) (細谷朋子)
怪談(加藤れん)
謡曲・音曲(細谷朋子)
歌舞伎(トーヴェ・ビュールク)
江戸文学(渡辺憲司)
男色(渡辺憲司)
蔵書(丹羽みさと)
蔵書印(丹羽みさと)
古書収集(丹羽みさと)
錦絵(丹羽みさと)
印刷(山口美佐子)
レンズ・鏡(浜田雄介)
人形(西村大志)
英米進出の夢(松川良宏)

第Ⅱ部 社会
郊外(藤井淑禎)
文化住宅(藤井淑禎)
文化アパート(藤井淑禎)
下宿(後藤美緒)
百貨店/デパート(前島志保)
カフェー(斎藤光)
レビュー(レヴュー)(川崎賢子)
パノラマ(副島博彦)
浅草オペラ(後藤隆基)
マンホール(原克)
近代家族(藤井淑禎)
大衆(阪本博志)
遊民(難波功士)
モボモガ(佐伯順子)
富豪(永谷健)
関東大震災(前田潤)
関東大震災以後(筒井清忠)
大東京(藤井淑禎)
今和次郎『新版大東京案内』(永井良和)
京浜国道(藤井淑禎)
昭和通り・大正通り(藤井淑禎)
国技館(藤井淑禎)
銀座(出口智之)
上野(出口智之)
浅草(出口智之)
十二階(出口智之)
隅田川(出口智之)
龍土町(藤井淑禎)
戸山ヶ原(戸川安宣)
世田谷(戸川安宣)
花月園(藤井淑禎)
大船観音(沼尻正之)
京阪電鉄(老川慶喜)
鉄道(老川慶喜)
地下鉄(近森高明)
自動車(近森高明)
円タク(近森高明)
カーチェイス(近森高明)
信号(近森高明)
飛行機(原克)
気球・飛行船(原克)
船(原克)
モーターボート(原克)
誘拐(成田康昭)
犯罪捜査(下川耿史)
猟奇殺人(下川耿史)
エログロナンセンス(斎藤光)
セクソロジー(斎藤光)
のぞき(下川耿史)
裸体(川井ゆう)
心理学(藤井淑禎)
フロイト(藤井淑禎)
ミュンスターバーグ(藤井淑禎)
南方(谷口基)
戦災孤児(野上元)
ルパシカ(後藤美緒)

第Ⅲ部 ミステリー
エドガー・アラン・ポー(松田祥平)
アーサー・コナン・ドイル(松田祥平)
モーリス・ルブラン(松田祥平)
ガストン・ルルー(松田祥平)
G・K・チェスタトン(松田祥平)
ヴァン・ダイン(松田祥平)
エラリー・クイーン(松田祥平)
ジョン・ディクスン・カー(松田祥平)
巌谷小波(宮川健郎)
菊池幽芳(浜田雄介)
黒岩涙香(落合教幸)
谷崎潤一郎(安智史)
佐藤春夫(安智史)
宇野浩二(安智史)
小酒井不木(浜田雄介)
森下雨村(浜田雄介)
横溝正史(山口直孝)
甲賀三郎(小松史生子)
大下宇陀児(小松史生子)
水谷準(小松史生子)
海野十三(小松史生子)
渡辺啓助(小松史生子)
渡辺温(小松史生子)
角田喜久雄(小松史生子)
平林初之輔(栗田卓)
井上良夫(落合教幸)
浜尾四郎(小松史生子)
稲垣足穂(安智史)
岩田準一(岩田準子)
南方熊楠(久下正史)
萩原朔太郎(安智史)
木々高太郎(藤井淑禎)
小栗虫太郎(松田祥平)
夢野久作(小櫃暢太郎)
山田風太郎(谷口基)
春山行夫(安智史)
中島河太郎(落合教幸)
戸板康二(後藤隆基)
野村胡堂(丹羽みさと)
山手樹一郎(影山亮)
松本清張(藤井淑禎)
水上勉(藤井淑禎)
中井英夫(栗田卓)
三島由紀夫(安智史)
『奇譚』(中相作)
合作(耽綺社) (横田遼)
精神分析研究会(藤井淑禎)
推理小説ブーム(藤井淑禎)
探偵作家クラブ(藤井淑禎)
捕物作家クラブ(丹羽みさと)
文壇作家(藤井淑禎)
社会派推理小説(藤井淑禎)
SF(赤上裕幸)
暗号(谷口基)
探偵・岩井三郎(永井良和)
明智小五郎(永井良和)
明智文代(戸川安宣)
怪人二十面相(宮川健郎)
少年探偵団(宮川健郎)

第Ⅳ部 メディア
新聞(成田康昭)
犯罪報道(成田康昭)
風評(うわさ) (佐藤卓己)
電信・電話・電報(白戸健一郎)
伝書鳩(白戸健一郎)
新聞広告(片山慶隆)
アドバルーン(阪本博志)
ラジオ放送(飯田豊)
貸本(柴野京子)
円本(柴野京子)
検閲(井川充雄)
博文館(牧義之)
春陽堂(牧義之)
講談社(大日本雄弁会講談社) (佐藤卓己)
野間清治(佐藤卓己)
平凡社(阪本博志)
改造社(牧義之)
光文社(阪本博志)
早川書房(戸川安宣)
東京創元社(戸川安宣)
ポプラ社(宮川健郎)
『東京パック』(茨木正治)
『東京朝日新聞』『大阪朝日新聞』(片山慶隆)
『時事新報』(片山慶隆)
『報知新聞』(佐藤卓己)
『写真報知』(片山慶隆)
『新青年』(川崎賢子)
『文芸倶楽部』(新藤雄介)
『講談倶楽部』(宋玗炫 )
『探偵趣味』(藤井淑禎)
『苦楽』 (小野高裕)
川口松太郎(小野高裕)
『大衆文芸』(新藤雄介)
『サンデー毎日』(中村健)
『キング』(佐藤卓己)
『冨士』(佐藤卓己)
『朝日』(新藤雄介)
『日の出』(新藤雄介)
『中央公論』(阪本博志)
『ぷろふいる』(落合教幸)
『日本探偵小説傑作集』(松本陸杜)
『面白倶楽部』(影山亮)
『宝石』(大鹿貴子)
『オール讀物』(井上義和)
『少年倶楽部』(今田絵里香)
『少女クラブ』(今田絵里香)
『少年』(宮川健郎)
『冒険世界』(宮川健郎)
『こども家の光』(宮川健郎)
学年別雑誌(今田絵里香)
学校読書調査(宮川健郎)
全集(村松まりあ)
挿絵(堀江あき子)
代作(中相作)
翻訳(落合教幸)
映画化(谷川建司)
舞台化(後藤隆基)
菊田一夫(加藤れん)
漫画化(茨木正治)
講談化・落語化(工藤保則)

付録 江戸川乱歩小説作品初出/初刊一覧(中相作)
付録 年表「江戸川乱歩とその時代」(落合教幸・阪本博志)

索 引
プロフィール

落合教幸(おちあい・たかゆき)
日本近代文学研究者。専門は日本の探偵小説。『江戸川乱歩文庫』全13巻(春陽堂書店)監修。
著書に、『怪人 江戸川乱歩のコレクション』(共著、新潮社、2017年)などがある。

阪本博志(さかもと・ひろし)
宮崎公立大学准教授。専門は社会学・メディア史・出版文化論。
著書に『大宅壮一の「戦後」』(人文書院、2019年)などがある。

藤井淑禎(ふじい・ひでただ)
立教大学名誉教授。専門は日本近代文学。
著書に『乱歩とモダン東京―通俗長編の戦略と方法』(筑摩選書、2021年)などがある。

渡辺憲司(わたなべ・けんじ)
立教大学名誉教授、自由学園最高学部学部長。専門は日本近世文学。
著書に『江戸遊女紀聞 売女とは呼ばせない』(ゆまに書房、ゆまに学芸選書ULULA、2013年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「週刊読書人」(2021年4月9日・10面特集面)にて大きく紹介されました。以下の寄稿が掲載されています。
 ◎「さまざまな「顔」をもつ事典」→藤井淑禎氏(立教大学名誉教授・近現代日本文学・文化)
 ◎「探偵小説を愛した巨匠―ページをめくり、乱歩ワールドにひたる」→有栖川有栖氏(作家)
 ◎「時を超える永遠不滅の世界―昭和・平成・令和を過ごした、いちファンの想い」→佐野史郎氏(俳優・映画監督)
「朝日新聞」(2021年5月15日・16面読書欄)「情報フォルダー」にて紹介されました。
「ミステリマガジン」(2021年7月号)にて紹介されました。

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