アジア遊学176
ヒガシアジアセカイノチトガクモン

東アジア世界の「知」と学問

伝統の継承と未来への展望
小島康敬 編
ISBN 978-4-585-22642-0 Cコード 1320
刊行年月 2014年8月 判型・製本 A5判・並製 208 頁
キーワード 思想,東アジア,日本史,昭和,大正,明治,江戸,近現代,近世

定価:2,200円
(本体 2,000円) ポイント:60pt

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書籍の詳細

「実学」という用語の細かな定義に拘らず、「学問」「学び」という緩やかな括りで、東アジア世界において「知」の営みがどのように展開されてきたのか、またそれを将来に向けてどのように継承・発展させてゆくかを検証。
日中韓の共同研究により、近代以降の西洋的な学問知から抜け落ちた、東洋の「知」と学びの伝統を問い直す。

 

 

目次
序 言 小島康敬
始めに心ありき―実心実学の認識論 小川晴久
中国古代の「知」の性質と学問 張践
儒教文化圏における知の進展と退縮 金彦鍾
フクシマと「倫理」の再興―熊沢蕃山とハイデガーにおける老荘的な脱Ge-stellへの道 大橋健二
日本近世の琴学受容に見る「知」の動向―江戸後期の村井琴山を中心に 中尾友香梨
渡辺崋山の学問観と教育思想―主に漢籍から得た学識と小関三英提供の蘭学情報との関連・異同について 別所興一
実生活の学問と芸術―与謝野晶子にみる 古藤友子
中国の反知性主義思想の淵源と成因についての考察―先秦時期の儒家・道家の知識論思想を基礎として 王傑
中国思想の“徳性の知”を論ず 単純
実学の視野からみる儒学知行学説 苗潤田
「百工の知」と「士大夫の知」を論ず 汪哲
「知の問題」と「哲学の合法性」との関連―東アジアの「近代知」の反省にあるべき一視点について 林美茂
一七一一年の辛卯通信使行と加賀藩の学術交流―加賀藩文士・伊藤薪野を中心に 河宇鳳
十八世紀郷村知識人の自我構成―存齋魏伯珪の場合 金文鎔
朝鮮後期の女性性と「知」に関する問題―文字の問題を中心に 朴茂瑛
儒教的な「教育・教化」論と「実践知」 韓睿嫄
プロフィール

小島康敬(こじま・やすのり)
1949年生まれ。国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科教授。国際基督教大学 アジア文化研究所所長。専門は日本・東アジア思想史。1981年、和辻賞(日本倫理学会学会賞)受賞。
主な著書に、『岩波講座「日本の思想」第7巻 儀礼と創造』(岩波書店、2013年)、『「礼楽」文化―東アジアの教養』(ぺりかん社、2013年)、『近世日本の言説と「知」』(清文堂、2013年)、『公共する人間1 伊藤仁斎』(東京大学出版会、2011年)など。

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