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近代人文学はいかに形成されたか

学知・翻訳・蔵書
甚野尚志・河野貴美子・陣野英則 編
ISBN 978-4-585-20068-0 Cコード 3000
刊行年月 2019年2月 判型・製本 A5判・上製 432 頁
キーワード アーカイブズ,図書館,文化史,日本史,近代

定価:8,800円
(本体 8,000円) ポイント:240pt

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書籍の詳細
人文学という創造の系譜

これまで近代日本の学知の形成については、ヨーロッパに起源のかたちをもとめるもの、ないしは、東アジア固有の伝統を強調するもの、これら二項対立的な視角が前提とされてきた。
しかし、人文学の形成過程に改めて目を向けた時、起源論に収まることのない、新たな知の創造の瞬間を垣間見ることができる。
学知編成の系譜、他者との邂逅と翻案・翻訳、蔵書形成と知の体系化という三本の柱から、人文学という創造の営為のあり方を定位する。

 

 

目次
序 言

第一部 「学知」編制の系譜
「国文」から「国史」へ 廣木尚
明治期の「文学」研究とアカデミズム―国文学を中心に 陣野英則
日本の近代歴史学を世界に開く―朝河貫一の「比較封建制論」の意義 甚野尚志
近代における天正遣欧使節の再発見 伊川健二
日本の古典としての漢籍 渡邉義浩
近現代中国における碑刻調査―華北の事例から 飯山知保
戦後現代の文・史・哲と人文学の世界 新川登亀男

第二部 越境する言葉と概念─他者との邂逅
創造する翻訳―近代日本哲学の成長をたどって 上原麻有子
規範としての英文学―シェイクスピアの翻訳をめぐって 冬木ひろみ
日本文学の越境と交流―Anthologie Japonaise『詩歌撰葉』をめぐって 常田槙子
帝王切開と人肉食―日本の科学黎明期から見た人文学と「人間」 橋本一径
文明・市場・データ―近代の遺産と人文学の現在 パトリック・シュウェマー

第三部 蔵書形成と知の体系
早稲田大学の蔵書形成と知の体系―ルートヴィヒ・リースの旧蔵書を中心に 雪嶋宏一
日本の東洋学における太平洋史研究の構築に向けて―東洋文庫所蔵史料の可能性 牧野元紀
中国の近代大学図書館の形成と知の体系―燕京大学図書館を例として 河野貴美子
英国四大図書館の蔵書形成と知の体系 小山騰
米国における日本語蔵書の可能性―米国議会図書館所蔵の戦前戦中検閲資料から 和田敦彦

あとがき 甚野尚志

執筆者一覧
プロフィール

甚野尚志(じんの・たかし)
早稲田大学文学学術院教授。専門はヨーロッパ中世史、史学史。

河野貴美子(こうの・きみこ)
早稲田大学文学学術院教授。専門は和漢古文献研究。

陣野英則(じんの・ひでのり)
早稲田大学文学学術院教授。専門は平安時代文学、物語文学。

書評・関連書等

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「朝日新聞」(2019年2月23日)にサンヤツ広告を掲載しました。

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