レキハクコウホンラクチュウラクガイズビョウブノケンキュウ

歴博甲本洛中洛外図屏風の研究

小谷量子 著
ISBN 978-4-585-22257-6 Cコード 3021
刊行年月 2020年2月 判型・製本 A5判・上製 524 頁
キーワード 美術,日本史,戦国時代,室町,中世

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

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書籍の詳細
「歌・物語絵屏風」だった 現存最古の洛中洛外図屏風

芸術志向の近現代絵画とは異なる中世絵画の特徴をふまえ、歴博甲本に描かれた主題、注文者、そして作者を明らかにする。
絵の中に巧に隠された「歌・物語」の中に、制作を命じた将軍のメッセージが残されている。

 

 

目次
はじめに

序論 歴博甲本洛中洛外図屏風研究史と本書の構成

第一部 歴博甲本洛中洛外図屏風に描かれた戦国期京都について
 第一章 歴博甲本洛中洛外図屏風 将軍邸近辺の空間構造
 第二章 歴博甲本洛中洛外図屏風に描かれた比丘尼御所の住持

第二部 歴博甲本洛中洛外図屏風に描かれた歌・物語絵
 第一章 歴博甲本洛中洛外図屏風に描かれた歌絵
 第二章 三条西邸鶯合と近衛邸の風呂
 第三章 祇園会再興と足利義澄
 第四章 足利義澄の観能と参内
 第五章 宝鏡寺・南御所の所領と歴博甲本に描かれた白布
 第六章 歴博甲本制作契機と『融通念仏縁起絵巻』

第三部 室町後期歌絵
 第一章 室町後期における歌絵享受
 第二章 歌絵・物語絵の表現手法
 補論 「伊勢物語」二十三段 筒井筒について
 補論 藤原重雄氏「上杉本「洛中洛外図屏風」をめぐる新説について―行列従者・輿の理解―」について反論

結論 歌・物語絵としての歴博甲本洛中洛外図屏風

初出一覧
図版出典一覧
あとがき
プロフィール

小谷量子(こたに・りょうこ)
早稲田大学教育学部教育学科卒業、公立中学校教員、京都造形芸術大学大学院芸術研究科修士課程(通信教育)、日本女子大学大学院文学研究科史学専攻博士課程後期修了。博士(文学)。
現在日本女子大学文学部史学科学術研究員、東京家政大学非常勤講師。専門は日本中世史・日本美術史。
主な論著に、威光山法明寺・近江正典編『雑司ヶ谷鬼子母神堂開堂三百五十年・重要文化財指定記念 雑司ヶ谷鬼子母神堂』(勉誠出版、2016年、共著)、「歴博甲本洛中洛外図屏風に見る三条西邸と近衛邸」(『都市史研究』2号、都市史学会、2015年)、「上杉本洛中洛外図屏風に描かれた将軍の行列」(『ヒストリア』257号、大阪歴史学会、2016年)、「「穴太記」の成立について」(『ヒストリア』275号、大阪歴史学会、2019年)などがある。

書評・関連書等

★書評・紹介★
「日本歴史」(2021年4月号)に書評が掲載されました。
 →評者:山本聡美氏(早稲田大学文学学術院教授)
「毎日新聞」(2023年8月27日、京都面)「連載:室町の兄弟(69)」にて紹介されました。
 →記事:竹中拓実氏(毎日新聞論説室)

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