セツワノヒガシアジア

説話の東アジア

『今昔物語集』を中心に
高陽 著
ISBN 978-4-585-39004-6 Cコード 3090
刊行年月 2021年9月 判型・製本 A5判・上製 456 頁
キーワード 比較文学,説話,古典,中国,東アジア,近代,中世

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細

宗教と文学の両面から二重の性格を兼ね、様々な読まれ方をしてきた『今昔物語集』。多くの文学者や研究者が説話の宝庫として注目することで、『今昔物語集』は「古典」となったと言える。
本書では、天竺説話の舞台でもある須弥山世界観の検証、これまで本格的に検証されていなかった天竺の無熱池論、『大唐西域記』など東アジア漢文諸資料から、図像資料などともあわせて、その表現過程の変遷について検証する。
また、中国古典や漢訳仏典を博捜し、『今昔物語集』を世界文学としての面から新たに位置づけようとした南方熊楠の方法論を、『太平広記』や『夷堅志』、『聊斎志異』への書き込みなどから解明する。
世界規模での説話の源流とその変容、展開を軸に、説話文学の世界を東アジアから読み解く。

 

 

目次
刊行に寄せて     小峯和明

はじめに

序章 今昔物語集の東アジア世界はどのように形成されたか

第一編 須弥山と天竺の説話世界
はしがき
第一章 須弥山と天上世界―ハーバード大学所蔵『日本須弥諸天図』と中国の『法界安立図』をめぐって
第二章 東アジアの須弥山図―敦煌本とハーバード本を中心に
第三章 須弥山と芥子―極大と微小の反転
第四章 天竺神話のいくさをめぐって―帝釈天と阿修羅の戦いを中心に
第五章 天竺無熱池の説話と図像―『大唐西域記』から『日本須弥諸天図』『玄奘三蔵絵』へ
第六章 仏伝の鉢説話考
第七章 『大唐西域記』と金沢文庫保管の説草・『西域記伝抄』
第八章 『大唐西域記』と金沢文庫保管の『西域伝堪文』
第九章 悪龍伝説の旅―『大唐西域記』と『弁暁草』について

第二編 説話の受容と変容
はしがき
第一章 『今昔物語集』における「聖」「聖人」の用語意識
第二章 日本中世の孔子説話―『今昔物語集』を中心に
第三章 『今昔物語集』における僧の天界往還夢説話
第四章 鳥としての天狗の源流考
第五章 女犯聖人説話考―『今昔物語集』巻十第三十四話について
第六章 后と聖人―女犯の顛末
第七章 説話文学から大衆文学へ―染殿后譚を例に

第三編 南方熊楠と説話世界
はしがき
第一章 南方熊楠の比較説話をめぐる書き込み―『太平広記』『夷堅志』と『今昔物語集』とのかかわりを中心に
第二章 南方熊楠の書き込みに関する研究―『太平広記』を中心に
第三章 南方熊楠と宋代の『夷堅志』―熊楠の書き込みを中心に
第四章 南方熊楠と『聊斎志異』

終わりに
各論の初出一覧
参考文献
索引
プロフィール

高陽(こう・よう)
清華大学人文学部外文系准教授。専門は日本説話文学。
主な論文に「悪龍伝説の旅―『大唐西域記』と『弁暁説草』」(王成・小峯和明編『東アジアにおける旅の表象』、勉誠出版、2015年)、「『大唐西域記』と金沢文庫保管の『西域伝堪文』 」(荒木浩・近本謙介・李銘敬編『ひと・もの・知の往来』、勉誠出版、2017年)、「仏伝の鉢説話考」(小峯和明編『東アジアの仏伝文学』、勉誠出版、2017年)などがある。

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