〈予言文学〉の世界
ヨゲンブンガクノセカイ

〈予言文学〉の世界

過去と未来を繋ぐ言説
小峯和明 編
ISBN 978-4-585-22625-3 Cコード 1390
刊行年月 2012年12月 判型・製本 A5判・並製 264 頁
キーワード 比較文学,古典,西洋,アジア,中世

定価:2,750円
(本体 2,500円) ポイント:75pt

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書詳細

〈予言文学〉とは予言書・未来記の研究に端を発して、過去・現在と未来をつなぐ文字テクストとしての、託宣記・夢想記・遺訓書・童謡(わざうた)類を包括する新概念である。この概念を軸にすることで、従来見のがされていた予言的な言説をひろいあげることができると同時に、物語や詩歌をはじめ既知の文芸もあらたな読みの射程が拓かれてくる。
〈予言文学〉を権威化された古典(カノン)の読みかえの契機や媒介とし、新しい文学史を記述する可能性を見出す。

 

 

目次
序言 小峯和明

序章
 〈予言文学〉の世界、世界の〈予言文学〉 小峯和明

Ⅰ 宗教・信仰と〈予言文学〉
 占卜の神話―「フトマニ」と「亀卜」をめぐって 金英珠
 讖緯・童謡・●惑―古代東アジアの予言的歌謡とその思惟をめぐって 増尾伸一郎
 〈予言文学〉としてのおみくじ 平野多恵
 文字の呪力と予言をめぐって―扁額を中心に パスカル・グリオレ
 「夢と幻」―ベアトゥス写本の「ネブカドネツァル王の巨像の夢」をめぐって 宮内ふじ乃
 ルーマニアの伝説と黙示・予言文学 ニコラエ・ラルカ

Ⅱ 歴史叙述と〈予言文学〉
 歴史叙述としての医書―漢籍佚書『産経』をめぐって 北條勝貴
 成尋の見た夢―『参天台五臺山記』理解へ向けての覚書 水口幹記
 御記文の生成と変容―八幡の御記文を端緒にして 宮腰直人 
 〈予言文学〉としての歴史叙述―軍記の予言表現を端緒に 目黒将史
 日本人の怪異観の一側面―「予言獣」を巡って ハイエク・マティアス

Ⅲ 物語・芸能の〈予言文学〉
 類書・雑書の言説と説経―絵巻『をくり』を起点に 粂汐里
 『清水冠者物語』にみえる姫君の予言をめぐって 島岡美奈
 『福富草子』の予言・予祝 吉橋さやか
 富貴への予言と福神・貧乏神―打出の小槌と柿帷子 塩川和広
 未来記による虚構化―『傾城島原蛙合戦』の夢解き 加藤敦子

Ⅳ 東アジアの〈予言文学〉
 『春秋左氏伝』の予言言説 高陽
 コラム:『時双紙』の世界―占術書と文字の関係性を巡って 照沼麻衣子
 東アジアの孝子説話にみる〈予言〉 金英順
 韓国の予言書『鄭鑑録』 松本真輔
 ベトナムにおける「讖文」―李王朝についての史書を中心に グエン・ティ・オワイン

*「●」は、「火火+ワ+火」
プロフィール

小峯和明(こみね・かずあき)
立教大学文学部教授。文学博士。専門は日本中世文学、東アジアの比較説話。
著書に『中世法会文芸論』(笠間書院、2009年)、『中世日本の予言書』(岩波新書、2007年)、『院政期文学論』(笠間書院、2006年)、『野馬台詩の謎』(岩波書店、2003年)、『説話の言説』(森話社、2002年)、『説話の森』(岩波現代文庫、2001年)、『説話の声』(新曜社、2000年)等。

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