エドノクロスドレッサータチ

江戸の異性装者たち

セクシュアルマイノリティの理解のために
長島淳子 著
ISBN 978-4-585-22198-2 Cコード 1021
刊行年月 2017年11月 判型・製本 四六判・上製 272 頁
キーワード ジェンダー,文化史,日本史,江戸,近世

定価:3,520円
(本体 3,200円) ポイント:96pt

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書籍の詳細

多様な性のかたち。
性規範のもとで葛藤・苦悩する人々


男装を禁止されても止めず遠島に処された女、女装姿で貸金業を営み女に求婚した男、男同士の夫婦、陰間茶屋で男色に従事する美少年たち―。
社会規範からの逸脱の実態を記録した事件史料を読み解く。

 

 

目次
はじめに
《ヨーロッパの同性愛者への抑圧》

第一章 女性の異性装をめぐって
第一節 たけの最初の罪
竹次郎事たけ/たけの生い立ち/《『藤岡屋日記』と須藤由蔵》/《町火消制度》/《『守貞漫稿』》/〝男が子どもを産んだ〞/男装と盗み―天保三年の事件のあらまし/たけの罪状と処罰/蕎麦屋忠蔵と煮売り商とめの処罰
第二節 たけ、再登場
天保八年の事件のあらまし/たけの判決内容/《手先》/「人倫を乱し候もの」からみえる女性の歴史的位置/これまでのたけの評価と私見
第三節 近世ヨーロッパとの比較
マリア・ファン・アントウェルペンとの出会い/マリアの証言から/たけとマリアの罪状の相違と共通性

第二章 男性の異性装と男色の歴史的位相
第一節 青山千駄ヶ谷、お琴の一件
高利貸のお琴/もう一つの情報
第二節 歌舞伎と男色
出雲のお国の歌舞伎踊り/女歌舞伎から若衆歌舞伎、そして野郎歌舞伎へ/陰間茶屋の様相/京・大坂の若衆屋/男色と女色の対決
第三節 江戸の男色をめぐる諸規制
天保改革と陰間茶屋の衰退/僧侶をめぐる諸規制/江戸時代は男色に寛容だったのか/男色をめぐる事件
第四節 服装規制にみる近代・近世
違式詿違条例/風俗・男女の性に関する条目/異性装の禁止と「羽織芸者」/女性の羽織・半纏(半天)着用禁止令/《日傘の使用》/美しい男たち

第三章 男性カップルたち
第一節 鳶職金五郎と女髪結はつのケース
女髪結の登場/女髪結の処罰規定/実は男だった女髪結
第二節 縫箔職重吉と新内師匠小若のケース
縫箔職人の妻、小若ことわか/《新内節》/わかの容貌と暮らしぶり/《江戸女性の髪形》/女師匠、男弟子をとることの禁

第四章 多様な愛のかたち―レズビアン/シスター
第一節 女性同性愛をめぐる動向
社会学における女性同性愛(レズビアン)研究/近代における女同士の心中
第二節 江戸の女性同性愛
異性装女性、芸者と出奔/江戸時代の心中=相対死とその処罰/仲良し娘の入水事件/湯屋と居酒屋の娘同士の入水事件
第三節 入水事件から愛のかたちを考える
三人娘の入水事件/事件のあらまし/事件後の風聞から

おわりに

参考文献
あとがき
索  引
プロフィール

長島淳子(ながしま・あつこ)
1954年埼玉県生まれ早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期満期退学。日本近世史・女性史専攻。博士(文学、早稲田大学、2005年)。
総合女性史学会代表・国士舘大学非常勤講師・早稲田大学エクステンションセンター講師。これまで早稲田大・千葉大・上智大・川村学園女子大・群馬大学大学院などで講師を務める。日本歴史学協会常任委員。
主な著書に、『幕藩制社会のジェンダー構造』(校倉書房、2006年)、『歴史のなかの家族と結婚』(共著、森話社、2011年)、論文に、「近世農村の「家」経営と家族労働にみるジェンダー」(『ジェンダー史叢書6 経済と消費社会』(明石書店、2009年)、「菅江真澄のみた農村女性たち」(『真澄学』第5号、2010年)、「日本近世における異性装の特徴とジェンダー」(『歴史のなかの異性装』アジア遊学210号、勉誠出版、2017年)などがある。

書評・関連書等

・「産経新聞」(2017年11月26日)の読書欄内の「手帖」にて、本書の紹介文が掲載されました。
・「信濃毎日新聞」(2017年12月31日)にて、本書の書評が掲載されました。
・「山梨日日新聞」(2018年1月7日)にて、本書の書評が掲載されました。
・「京都新聞」(2018年1月7日)にて、本書の書評が掲載されました。
・「図書新聞」(2018年6月23日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:三橋順子(性社会文化史研究者・明治大学非常勤講師))

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