シブサワケイゾウトアチックミューゼアム

渋沢敬三とアチック・ミューゼアム

知の共鳴が創り上げた人文学の理想郷
加藤幸治 著
ISBN 978-4-585-22263-7 Cコード 1021
刊行年月 2020年1月 判型・製本 四六判・並製 364 頁
キーワード 評論,アーカイブズ,博物館,文化史,民俗学

定価:3,850円
(本体 3,500円) ポイント:105pt

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書籍の詳細

著名な財界人であり、また、日本民俗学の礎を築いた巨人としても名高い渋沢敬三。
「屋根裏」の名を冠した私設博物館兼研究所「アチック・ミューゼアム」を開設した彼のもとには、多種多様な人々が集まり、学問を紐帯としたある種の共同体が形成されていた…。
人文学本来のかたちを体現する、人びとの興味と能力が調和・共鳴し合いながら互いの成長をはぐくむ共同空間を作り出した渋沢とその仲間たちの営為・思想から、文化創造のあり方を探る。


「人格的に平等にして而も職業に専攻に性格に相異つた人々の力の総和が数学的以上の価値を示す喜びを皆で共に味ひ度い。ティームワークのハーモニアスデヴェロープメントだ。」
(渋沢敬三「アチック根元記(一)」、1935(昭和10)年より)

 

 

目次
まえがき

はじめに―なぜ今、渋沢敬三なのか
 渋沢敬三のWHO’S HE
 〝民具学のパイオニア〟
 栄一と敬三、儒家と道家
 アチック・リバイバル

第一章 学問の形成
第一節 いかに生きるかの模索
 世界の拡大
 生物学的人生観の獲得
 ジョン・ラボックへの傾倒
 学徒仙台での共同生活と旅
第二節 経済史的思考の確立
 「地方学」からの系譜
 ドイツ新歴史学派からの応用
 文化研究としての「工業」研究
 アチック・ミューゼアムの萌芽


第二章 学問の萌芽
第一節 博物館的思考の形成
 アチック・ミューゼアムの始動
 博物館的思考の獲得
 同時代のなかの民族学博物館
 同時代のなかの民俗博物館野外博物館
 同時代のなかの動物園・水族館・植物園

第二節 アチック・ミューゼアム・再起動
 台湾・沖縄の旅から第一銀行入行へ
 「蛹時代」としての郷土玩具時代
 江戸趣味の考証と科学的方法のズレ
 民俗学への傾倒
 民具収集への展開

第三節 研究のコミュニティ形成
 アチック黄金時代の幕開け
 若い感性とチームワーク
 研究のコミュニティの醸成
 採訪旅行の諸形態と研究手法


第三章 学問の開花
第一節 民具研究の実像
 足半研究の実験
 「民具とは何か」との格闘
 民俗学的な民具観
 経済史的な民具観
 民族学的な民具観
 民具調査要目の策定
 民族学博物館としての網羅的収集
 戦後に刊行されたアチック・ミューゼアムの民具研究の成果

第二節 漁業史研究の実像
 内浦の再発見と漁民史料との出会い
 旅から得た海へのまなざし
 漁業史研究に従事した同人たち
 渋沢水産史研究室の研究成果
 漁業史研究の事業化
 漁業史研究の同時代的布置
 戦後に刊行された祭魚洞文庫の漁業史研究の成果

第三節 項目調査と郵便の活用
 アチック・ミューゼアムによる調査要目と通信調査
 顧問・宮本勢助の山袴研究と通信調査
 未完の筌研究と鯨肉利用調査


おわりに―渋沢敬三の学問の流儀と人文学のこれから
 渋沢敬三の学問の流儀
 戦後の成果刊行と『明治文化史』
 渋沢敬三にまなぶ人文学のこれから

あとがき
参考文献
アチック・ミューゼアム刊行物一覧
プロフィール

加藤幸治(かとう・こうじ)
1973年生まれ。武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程教授。専門は日本民俗学。
著書に『復興キュレーション―語りのオーナーシップで作り伝える〝くじらまち〟』(社会評論社、2017年)、『文化遺産シェア時代―価値を深掘る〝ずらし〟の視覚』(社会評論社、2018年)などがある。

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