アジア遊学261
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古典は遺産か? 日本文学におけるテクスト遺産の利用と再創造

Edoardo GERLINI・河野貴美子 編
ISBN 978-4-585-32507-9 Cコード 1395
刊行年月 2021年10月 判型・製本 A5判・並製 240 頁
キーワード 文化史,古典

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
古典テクストが伝える人々の営為

人びとが過去から現在へと紡ぎ、伝えてきたテクスト―「古典」。
それらが今なお様々な姿で我々にその存在を伝える背景には、各時代の人びとが古典というテクストに対し営んだ試行錯誤があった。
古典を「遺産」という概念から捉えかえし、所有性、作者性、真正性の観点からテクストそのものや、それにまつわる行為や意識を歴史的に考察。
さらに、古典と社会との関係性を照らし出す「テクスト遺産」という概念のポテンシャルを、文学研究と経済学・文化交流史など諸分野の視角を重ね合わせることにより提示。
文字と書物の文化研究を新たなステージへと領導する画期的成果。

 

 

目次
序言 Edoardo GERLINI
[緒論]なぜ「テクスト遺産」か Edoardo GERLINI

Ⅰ 所有性
書物およびテクストの所有性における奥書の役割について 佐々木孝浩
テクスト、パラテクスト、秘儀伝受―テクストを所有するとはどのような行為なのか? 海野圭介
光格天皇と本居宣長―御所伝受と出版メディアをめぐって 盛田帝子
[コラム]テクストの蒐集、収蔵、継承と「遺産化」のこと―王羲之の書を例として 河野貴美子

Ⅱ 作者性
物語における「作者」の発生 兵藤裕己
近世中期における「テクスト遺産」と「作者」 飯倉洋一
[コラム]「作者」はいつ成立するか―日本上代の事例から 高松寿夫

Ⅲ 真正性
『枕草子』におけるテクストの真正性 陣野英則
古典的公共圏の春―西円の源氏注釈をめぐって 前田雅之
近世日本における『蒙求』の音声化―漢字音と連続性 山本嘉孝
[コラム]仏教経典テクストの真正性と享受者―古典文学テクストとのつながり 阿部龍一
【特別寄稿】テクスト遺産としての古筆手鑑 Edward KAMENS

Ⅳ テクスト遺産の広がり
明石における龍宮イメージの形成―テクスト遺産としての『源氏物語』と『平家物語』をつなぐ夢 荒木浩
[コラム]テクスト遺産としてのモニュメント―平時子の例 Roberta STRIPPOLI
[コラム]テクスト遺産「運動」への期待―文化政策の視点から 佐野真由子
[コラム]日本の文化経済政策―テクスト遺産を中心にみる現状と課題 林原行雄
蜘蛛の巣としての電子テクスト―その来歴と現在 稲賀繁美

テクスト遺産とは何か Edoardo GERLINI・河野貴美子
あとがき 河野貴美子
プロフィール

Edoardo GERLINI(エドアルド・ジェルリーニ)
ヴェネツィア・カフォスカリ大学アジア・北アフリカ学科研究員(兼:早稲田大学総合人文科学研究センター 角田柳作記念国際日本学研究所招聘研究員)。専門は日本中古文学(特に和歌と漢詩)、比較文学。
著書にHeian Court Poetry as World Literature. From the Point of View of Early Italian Poetry(Florence: Firenze University Press, 2014)。注釈つき翻訳書にSugawara no Michizane. Poesie Scelte(Rome: Aracne, 2015)。編集にAntologia della Poesia Giapponese. Dai canti antichi allo splendore della poesia di corte(viii-xii secolo)(Venice: Marsilio, 2021)などがある。

河野貴美子(こうの・きみこ)
早稲田大学文学学術院教授。専門は和漢比較文学、和漢古文 献研究。
著書に『日本霊異記と中国の伝承』(勉誠社、1996年)、共編著に『日本「文」学史』全三冊(勉誠出版、2015〜2019年)などがある。

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