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モダニズム期の日本文学は、いかなる装置を用いて「近代」と対峙しようとしたのか─?明治期以降にあらわれた西洋建築に注目し、外地と内地を舞台とした日本語テクストを分析することで、文学に描かれた「西洋」「近代」の内実が浮かび上がる。本書は、建築表象と同時代の都市および周辺事象との関連性をもとに、「日本」や「アジア」をめぐる眼差しの構図を素描する試みである。
日高佳紀(ひだか・よしき)奈良教育大学教育学部教授。専門は日本近代文学。主な著書に『谷崎潤一郎のディスクール―近代読者への接近』(双文社出版、2015年)、『谷崎潤一郎読本』(共編著、翰林書房、2016年)などがある。西川貴子(にしかわ・あつこ)同志社大学文学部教授。専門は日本近代文学。主な論文に「「嘘」か「実」か―『文芸春秋』懸賞実話と橘外男「酒場ルーレット紛擾記」」(『日本文学』2013年11月)、「〈言〉をめぐる物語―幸田露伴「平将門」論」(『藝文研究』2015年12月)、「新聞小説「更生記」の世界―絵と文の協奏」(『同志社国文学』2016年3月)などがある。
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