口承神話研究から、日本文化を解明する手掛かりを提出し、その深さに迫る
第一編では、記紀成立以前の姿を伝える沖縄地方の口承神話を中心に、多様な日本文化の古層に環太平洋文化があるという考えから、沖縄地方の神話世界が環太平洋文化と東アジアの交点にあり、日本文化の流れと基層について重要な問題を提起していることについて詳しく論考。
第二編では、未開拓研究分野といえる大和地方を中心に、近畿地方で長年にわたり行なってきた民話の調査について、その研究成果を報告。
第三編では、神話・説話の視点から日本文化の問題に言及した。