カートは空です。
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〈旅する作家〉といわれ、そのイメージとともに生きた立松和平。世界中を歩き、行く先々で人びとに慕われ、柔らかく笑っていた立松和平。しかし、旅することと書くことは作家の中の修羅の表出であった。80年代初頭のこの時期、作家は長年かけて追い求めた「境界」「周縁」という大きなテーマにあえて背を向け、自らのルーツであり、今なお未解決の主題である「精神の飢餓感」と対峙する。「自分探し」ではなく「自己破壊」としての旅を描いた三つの長篇。