アジア遊学156
オオタニコウズイ

大谷光瑞

「国家の前途」を考える
柴田幹夫 編
ISBN 978-4-585-22622-2 Cコード 1320
刊行年月 2012年8月 判型・製本 A5判・並製 224 頁
キーワード 仏教,アジア,近現代

定価:2,200円
(本体 2,000円) ポイント:60pt

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書籍の詳細

大谷光瑞(1876~1948、浄土真宗本願寺派第22世宗主)はアジア仏教徒のリーダーであることを自負し、「国家の前途」を強く意識しつつ、西本願寺の果たすべき世界的役割を熟考した人であった。彼が主宰した「大谷探検隊」だけが強調されがちであったが、光瑞の活動は、それだけに限定されるべきものではなく、海外開教の先導者としての側面や、近代日中交流史上での活躍も見落としてはならない。
中国を中心として、ロシア極東地域、朝鮮半島、台湾、チベットなどアジア諸地域への光瑞の認識を概観し、今から100年ほども前に、国家の前途を世界との関わりのなかで考えようとしていたその軌跡をたどる。

 

 

目次
序言 柴田幹夫
大谷光瑞と中国布教 川邉雄大
中国の大谷光瑞研究について 王娜
『清国巡遊誌』を読む 柴田幹夫
大谷光瑞と従軍布教 野世英水
大谷光瑞興亜計画について 新野和暢
コラム:大谷光瑞と中国仏教 猪飼祥夫
大谷光瑞と上海事変 加藤愛
ウラジオストク本願寺について 麓慎一
韓国〈大谷コレクション〉の現代史 山本浄邦
大谷光瑞と台湾 加藤斗規
大谷光瑞とチベット研究の動向 高本康子
コラム:大谷探検隊と仏舎利調査 服部等作
コラム:大谷探検隊のモンゴル調査 村岡倫
建築から見た大谷光瑞 菅澤茂
足利浄円とその周辺の人々 栗田英彦
『中外日報』にあらわれた大谷光瑞の人物像 山本彩乃
コラム:上海本願寺 足立沙織
コラム:『反省会雑誌』から『中央公論』へ 山本彩乃
プロフィール

柴田幹夫(しばた・みきお)
新潟大学国際センター准教授。専門は近代日中交流史、中国近代史。
主な編著書に、『大谷光瑞とアジア』(勉誠出版、2010年)など。論文に「大谷光瑞とアジア」(『新潟親鸞学会紀要』第九号、2012年)、「辛亥革命と大谷光瑞」(白須淨眞編『大谷光瑞と国際政治社会』、勉誠出版、2011年)、大谷光瑞と満州(『環日本海研究年報』16号、2009年)、「大谷光瑞與大連」 (『大連図書館百年記念学術論文集』2007年)などがある。

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