キュウセッキジダイブンカケンキュウホウ

旧石器時代文化研究法

竹岡俊樹 著
ISBN 978-4-585-22068-8 Cコード 3020
刊行年月 2013年12月 判型・製本 A5判・上製 456 頁
キーワード 古代,考古

定価:7,700円
(本体 7,000円) ポイント:210pt

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書籍の詳細
石器の科学的な分析によって、人類の文化と歴史を復元する

300万年間にわたって製作され使用された石器は、人類が自然界に対して働きか
けた強力な手段であったと同時に、自らの脳と肉体を進化させた原動力でもあった。
旧石器時代の研究とは、遺跡に残された石器を資料として、日本列島で生起した旧石器時代人の歴史と、300万年間の人類史を明らかにすることにある。
本書では、既成の研究や理論によって資料を解釈するのではなく、目の前の具体的な資料を徹底的に分析して、旧石器時代人の文化と歴史を明らかにするための方法を示し、「前期旧石器」捏造事件によって崩壊した旧石器時代研究を再生するための、実践的かつ科学的な基盤を提供する。

 

 

目次
はじめに

序章 人類の歴史

第1部 石器分析
第1章 石器製作工程の記述の方法
 〈用語〉
 〈石器製作工程の記述〉
 〈石器製作工程の様相について〉
 〈属性について〉
 〈岩石学的属性〉
 〈剥離技術について〉
第2章 剥片の分析
 〈剥片の記述のための方法〉
 〈剥片の形状についての属性〉
 〈剥片の背面の属性〉
 〈剥片の側辺・末端に現われる側面の観察〉
 〈打面についての属性〉
 〈主要剥離面(腹面)の属性〉
 〈統計(χ2検定)〉
 〈剥片に見られる折れ面について〉
 〈微細な剥離痕の分析〉
第3章 剥片石器の分析
 〈石器を構成する属性のグループについて〉
 〈素材についての属性〉
 〈二次加工の属性〉
 〈石器の形態(基本的構成)〉
 〈石器の分類〉
 〈石器の折れ面の観察〉
 〈石器の「使用痕」について〉
 〈石器の作り直しについて〉
 〈二次加工の剥片の分析〉
 〈石器の実測図について〉
 〈石器の観察・記述例〉
 〈石器観察の問題点〉
第4章 剥片剥離技法の分析
 〈剥片剥離技法の復元〉
 〈剥片剥離技法の果たす役割りについて〉
第5章 石器製作工程の復元

第2部 比較研究
第1章 日本列島における旧石器時代の石器分類
 〈分類の2つの種類〉
 〈剥片を素材とした石器の分類〉
 〈剥片剥離技法(石核と剥片)の分類〉
第2章 文化の種類
第3章 文化変容の論理
 〈文化の変遷の論理〉
 〈文化接触による模倣のモデル〉
 〈国府系文化の変容〉
 〈原人・旧人と新人とが並存していた時代〉

第3部 遺跡分析―遺跡はどのようにして形成されたのか―
第1章 1つの遺跡は1つの文化の所産か
第2章 大遺跡はどのようにして形成されたのか
第3章 環状ブロック群はどのようにして形成されたのか

後 記
参考文献
索 引
プロフィール

竹岡俊樹(たけおか・としき)
1950年京都府生まれ。
明治大学史学地理学科卒業、東京教育大学日本史学科修士課程卒業、筑波大学歴
史人類学研究科博士課程単位取得退学、パリ第6大学(ピエールとマリーキュー
リー大学)第4紀地質学博士課程修了。パリ第6大学博士。
現職 共立女子大学非常勤講師。

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