ショクミンチキニオケルニホンゴチョウセンセツワシュウノケンキュウ

植民地期における日本語朝鮮説話集の研究

帝国日本の「学知」と朝鮮民俗学
金廣植 著
ISBN 978-4-585-23023-6 Cコード 3039
刊行年月 2014年3月 判型・製本 A5判・上製 480 頁
キーワード 民俗学,説話,東アジア,近代

定価:13,200円
(本体 12,000円) ポイント:360pt

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書籍の詳細
植民地期における朝鮮説話研究とその活用の実像に迫る

本書は、全体を3編で構成されており、第1編と第2編では「日本語朝鮮説話集」を、第3編では朝鮮民俗学を実証的に考察する。日本人学者=支配のための植民地主義、朝鮮人学者=抵抗のための民族主義といった二項対立を乗り越え、両者の相互関連性、人脈を実証的に浮き彫りにした。
朝鮮民俗学をめぐる言説は、朝鮮民俗は固有なもので、独立的に成立したかのような研究が主流を成している。しかし、本書では従来のナショナリズムに基づいた研究を全面的に見直し、朝鮮民俗学が帝国日本の中で形作られていったことを解明する。

 

 

目次
序 章

第1編 日本語朝鮮説話集と新羅神話・伝説
 第1章 植民地期における朝鮮説話集の性格
 第2章 日本語朝鮮説話集と新羅の発見
 第3章 植民地期における新羅説話の解釈
 第4章 新羅伝説の発見者、大坂金太郎
 第5章 植民地教科書と新羅神話・伝説

第2編 「韓国併合」後における日本語朝鮮説話集
 第1章 高橋亨と『朝鮮の物語集』における朝鮮人論
 第2章 清水兵三の朝鮮民謡・説話論
 第3章 新義州高等普通学校作文集『大正十二年伝説集』
 第4章 朝鮮総督府編『朝鮮童話集』と田中梅吉

第3編 朝鮮民俗学会の成立と民俗学者の活動
 第1章 植民地期における朝鮮学・民俗学・孫晋泰
 第2章 朝鮮民俗学会の成立とその活動

終 章

附 録
 1 新たに発見した日本語朝鮮説話集の中の説話目録(25種)
 2 「孫晋泰著作目録」
 3 「宋錫夏著作目録」

初出一覧
参考文献
索 引
プロフィール

金廣植(キム・クァンシク)
1974年生まれ。韓国崇実大学校東アジア言語文化研究所研究員、東京学芸大学教育学部研究員、神奈川大学国際常民文化研究機構共同研究員。
共編著に李市埈・張庚男・金広植共編『薄田斬雲 暗黒なる朝鮮』(J&C、ソウル、2012年)、李市埈・張庚男・金広植共編『高橋亨 朝鮮の物語集附俚諺』(J&C、ソウル、2012年)、論文に「孫晋泰の比較説話論考察」(『近代書誌』vol.5、近代書誌学会(韓国)、2012年)などがある。

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