ヤマトゴコロノキョウゾウ

大和心の鏡像

日本と西洋 二つの空が溶け合うとき
竹本忠雄 著
ISBN 978-4-585-21020-7 Cコード 3010
刊行年月 2014年3月 判型・製本 四六判・上製 368 頁
キーワード 文化史,哲学,思想,比較文学

定価:3,960円
(本体 3,600円) ポイント:108pt

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書籍の詳細

アインシュタイン、小泉八雲…。
クローデル、マルロー、レヴィ=ストロース…。
知の巨匠たちは、いかに魂の次元で日本文明に傾斜し、霊性時代の再来を予感したか。
身をもって東西間に生きた著者渾身の畢生作。
日仏同時出版!

 

 

目次
前 言
自 序
日本の霊性的水源―『大和心の鏡像』に寄せて オリヴィエ・ジェルマントマ

第一章 多彩なる反映の百年
 「キリング・フィールド」での告白
 日本論の先駆者―小泉八雲とカイザーリング
 アインシュタインとマルロー―驚くべき視線の一致
 クローデルとマルロー―正反対の日本観
 『人間の条件』で初照射された日本芸術の「記号」性
 俳句の見かけの透明性

第二章 マルロー、日本に問う
 マルロー三つの問い
 コルドバ、ツクバ、そしてどこの場へ?
 出陣学徒の鎮魂碑となったモンテーニュ『随想録』
 三島とマルローは輪廻転生の謎で出遭っていた
 マルローとレヴィ=ストロース、共に「縄文文明」を注視
 「宇宙」と「霊性」の不二なる時代へ

第三章 「伊勢の神風」、フランスに吹く
 マルロー、伊勢で悟る
 日仏両国の絆、新たな神話時代に入る
 マルロー、トインビーを超える
 「大いなる日知としての天皇」(ピエール・ゴルドン)
 「神話と歴史の連続性」の日本にレヴィ=ストロースの讃歎

第四章 「黄昏の霊性」、それとも白昼の?
 「聖フランチェスコ思想」と「阿弥陀思想」―《マルロー第二の問い》への答え
 「往生」信仰のミステリー、二十世紀フランスに甦る
 「宗教」は日仏間で初めて「霊性」となった
 マルローと鈴木大拙―ゲーテの「永遠の女性」で出逢う
 鈴木大拙著『日本的霊性』―三方包囲の中での出版
 大拙、「霊性」とは何かを定義する
 アマテラスと「白昼の神秘」

第五章 同じ水源へとそそぐ視線
 「忍んで、恨まず」―日本的忍苦の原型
 弟橘媛は復活した―皇后美智子さまの御心から
 レヴィ=ストロース、「縄文精神」を発見
 日本は反デカルト的ならず、別様にデカルト的なり
 マルローの《非時間の世界》は大人類学者にも語りかけた
 日本神話は生きている―伝説の地の風光絶佳に
 「フィロカリア」(愛美)をとおして東方教会は神道とむすばれる
  ―《マルロー第三の問い》への答え
 神話の合理主義的解釈に対して、「ノン」!
 日本は「開かれた空想の壁とともに花々を持つ」
  ―《マルロー第一の問い》に自ら答える

第六章 オト(音)
 笠縫邑―伊勢へのゼロ・ポイント
 「大熊座」と「乙女座」の八星から地上へ
  ―丹後国とフランスに花開いたローザ・ミスティカ
 古ガリアと大和の空に原音は木霊する
 マルローは聞いた―釈迦の「サトリの音楽」
 日本の「音」は「サウンド」と「ノイズ」の絶妙のブレンド
 ハイデガーとユング相手に二人の禅老師の舌鋒
 「聖母マリアと観音菩薩の対話」する「ルーツ対ルーツ」の出遭いへ
 宮中歌会始の儀こそ、霊性の世界的祭典である
 伊勢・熊野・出雲―神話の三界を「天の鳥船」でめぐれば…
 日本は飛翔する―「乙女座」の星々からの木霊に乗って

付 録 名言集日本のジェニー
プロフィール

竹本忠雄(たけもと・ただお)
1932年生まれ。筑波大学名誉教授。コレージュ・ド・フランス元招聘教授。
日本の真姿を対外発信する活動に一貫従事。マルロー研究家として国際的に著名。近年、皇后美智子さまの御撰歌集『瀬音』の仏訳をパリで刊行し、大きな反響を得た。
2014年、『大和心の鏡像』を日仏同時出版すると共に、伊勢で日仏シンポ《ルーツとルーツの対話》を企画実現した。

書評・関連書等

「産経新聞」(2014年3月9日)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:高橋和夫(文化学園大学名誉教授))

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