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明治日本における西洋の教育・学問制度の導入は、それまでの知のあり方との融合・折衷・対立・拮抗を経つつ、現在につながる学問環境を作り出してきた。しかし、科学的・客観的とされるいまのわれわれの学問の枠組みは、果たしてニュートラルな存在としてあるものなのか―。近代学問の歴史的変遷を起源・基底から捉えなおすことによって、「近代」以降という時間の中で形成された学問のフィルター/バイアスを顕在化させ、われわれをめぐる「知」の環境を明らかにする。
井田太郎(いだ・たろう)1973年大阪府生まれ。近畿大学文芸学部准教授。専門は、近世文学、文学と美術の相関性の研究。著書に、『原本『古画備考』のネットワーク』(古画備考研究会編(共編)、思文閣出版、2013年)、『近代日本政治思想史―荻生徂徠から網野善 彦まで』(河野有理編、ナカニシヤ出版、2014年)などがある。藤巻和宏(ふじまき・かずひろ)1970年群馬県生まれ。近畿大学文芸学部准教授。専門は、日本古典文学、思想史、学問史。著書に、『聖地と聖人の東西―起源はいかに語られるか』(編著、勉誠出版、2011年)、『中世寺社の空間・テクスト・技芸―「寺社圏」のパースペクティヴ』(大橋直義・高橋悠介と共編、勉誠出版、2014年)などがある。