アジア遊学190
シマヅシゲヒデトサツマノガクモンブンカ

島津重豪と薩摩の学問・文化

近世後期博物大名の視野と実践
鈴木彰・林匡 編
ISBN 978-4-585-22656-7 Cコード 1321
刊行年月 2015年10月 判型・製本 A5判・並製 224 頁
キーワード 日本史,江戸,近世

定価:2,640円
(本体 2,400円) ポイント:72pt

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書籍の詳細

薩摩藩第八代藩主、島津重豪(1745~1833)。
婚姻政策により将軍家外戚の地位を得、また、藩の開化政策を積極的に推進し、内外に大きな影響を及ぼしたその治世の背景には、基盤としての学問・文化があった。
藩内外との交流や重豪の文化政策を多角的に捉えることで、地域史を越え、日本そしてアジア・西欧を結ぶ歴史像を描き出す。

 

 

目次
序言 鈴木彰

Ⅰ 薩摩の学問
重豪と修史事業 林匡
蘭癖大名重豪と博物学 高津孝
島津重豪の出版―『成形図説』版本再考 丹羽謙治
〔コラム〕島津重豪関係資料とその所蔵先 新福大健

Ⅱ 重豪をとりまく人々
広大院―島津家の婚姻政策 松尾千歳
島津重豪従三位昇進にみる島津斉宣と御台所茂姫 崎山健文
学者たちの交流 永山修一
〔コラム〕近世・近代における島津重豪の顕彰 岩川拓夫

Ⅲ 薩摩の文化環境
島津重豪の信仰と宗教政策 栗林文夫
近世薩摩藩祖廟と島津重豪 岸本覚
『大石兵六夢物語』小考―島津重豪の時代と物語草子・絵巻 宮腰直人
薩摩ことば―通セサル言語 駒走昭二
〔コラム〕重豪の時代と「鹿児島の三大行事」 内倉昭文

Ⅳ 薩摩と琉球・江戸・東アジア
島津重豪の時代と琉球・琉球人 木村淳也
和歌における琉球と薩摩の交流 錺武彦
〔コラム〕島津重豪と久米村人―琉球の「中国」 渡辺美季
島津重豪・薩摩藩と江戸の情報網―松浦静山『甲子夜話』を窓として 鈴木彰

あとがき 林匡
プロフィール

鈴木彰(すずき・あきら)
立教大学文学部教授。専門は日本中世文学。
主な著書・論文に『平家物語の展開と中世社会』(汲古書院、2006年)、「島津斉興と源氏重代の太刀「鬚切」・鎌倉鶴岡相承院―源頼朝を媒とした関係」(『軍記と語り物』46、2010年)、『いくさと物語の中世』(共編著、汲古書院、2015年)などがある。

林匡(はやし・ただす)
鹿児島県歴史資料センター黎明館学芸課長。専門は近世史(薩摩藩政史、文書管理史、系譜・由緒論)。
主な論文に「島津家と近衛家」(芳即正編『天璋院篤姫のすべて』(新人物往来社、2007年)、「薩摩藩の藩政文書管理と筆者」(国文学研究資料館編『幕藩政アーカイブズの総合的研究』第十五章、思文閣、2015年)などがある。

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