人類にとってかけがえのない文化の遺産すべてをテクストとしてとらえ、その創造や意義をテクストとして読み解く―
アーカイブス・物質文化・視角文化の3つの視角を軸に、統合テクスト学の知見より人文学研究の新たなステージを示す。
特集1 東アジアの宗教儀礼
本特集は、 東アジアの宗教や信仰について、「 宗教儀礼におけるジェンダー」と「民俗」という観点から総合的に捉え直すものである。東アジアを一つの広域文化圏として捉え、その中で共有、または差異化される文化意識について、信仰・性(ジェンダー)・民俗知・宗教儀礼や民俗社会における時間や空間の認識の在り方をテーマに、研究分野を越えた国際的な学術視点より探求する。
特集2 バルテュスとその境界
バルテュス(本名:バルタザール・クロソフスキー)は、1908年2月29日にパリで生まれ、2001年に93歳でスイスのロシニエールで没した画家である。本特集では、バルテュス自身の内部に視線を向けるというよりも、むしろバルテュスと接する、あるいは微妙に重なる、さまざまな外部に光源を置いて「境界」を照らし出すことで、これまでにないバルテュス像を立体的に浮かび上がらせようと試みた。この画家はこれらの外部を援用することで、そのあいだに境界を作りだし、外部とのつかず離れずの絶妙な距離感を保ちながら、独自の絵画世界を展開していったのである。これらの境界と戯れていく際の手続きや感覚にこそ、彼の本質を垣間見ることができるように思われる。
*Vol.3以降につきましては、勉誠出版からの刊行はございません。
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