ヒイヅルクニトヒシヅマヌクニ

日出づる国と日沈まぬ国

日本・スペイン交流の400年
上川通夫・川畑博昭 編
ISBN 978-4-585-22145-6 Cコード 3020
刊行年月 2016年4月 判型・製本 A5判・上製 384 頁
キーワード 交流史,世界史,日本史,江戸,近世,中世

定価:8,250円
(本体 7,500円) ポイント:225pt

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書籍の詳細
接触と比較から描く異文化交流史

大航海時代から現代にいたるまで、日本とスペインは400年を越える交流の道を歩んできた。
異文化交流により言語・思想・知識など多方面にもたらされた影響を隠れキリシタン資料をはじめとする諸資料に見出し、また、天皇制と君主制の歴史的推移を比較することで、越境する人類史展望の可能性を探る。

 

 

目次
序 言 上川通夫

特別寄稿 東家の先祖が子孫に伝えたかったこと 東満理亜

第一部 大航海時代の日西交流―思想・言語・知識
スペイン語と日本語の出会い―大航海時代から現代 堀田英夫
大航海時代の日本におけるスペインと日本の最初の言語的接触―ベルナルディーノ・デ=アビラ・ヒロン著『日本王国記』   アナ・イサベル・ガルシア・テソロ
コラム 大航海時代の世界を開いた地理的知識 竹中克行
キリスト教の受容と戦国期の民衆 服部光真
『吉利支丹抄物』と大航海時代の日本 大塚英二
聖フランシスコ・ザビエルの回心 マルセロ・ホルヘ・デ=マヌエル・ドセ
史料紹介 ルイス・フロイスによる日本に関する報告書簡 堀田英夫

第二部 皇権と王権―法と信仰の比較史
「日本の君主制」再論―憲法制度を凌駕する信仰 川畑博昭
近代天皇制歴史観と前近代天皇制―日本中世史の可能性 上川通夫
中世王国体制からスペイン君主体制へ―大航海時代の近代スペイン カルロス・ペレス・フェルナンデス=トゥレガノ
スペインにおける君主制の展開―王位に関する大論争 パブロ・ガリェゴ・ロドリゲス
一九七八年憲法における範としてのスペイン王室の性格 イグナシオ・ラモス=パウル・デ=ラ=ラストラ

第三部 異文化交流の諸相―前近代から現代まで
前近代日本文学における自我意識の発露―笑いという視点から 久冨木原玲
神話、島、発見 ホセ・マヌエル・ペドロサ・バルトロメ
馬琴読本『俠客伝』における西洋光学機器―〈千里鏡〉による〈覗き〉 三宅宏幸
ロシア資料に見る一八世紀前半の日本とロシア、ヨーロッパ 久保薗愛
多様化する住民と地域―愛知とバルセロナの事例から 糸魚川美樹
コラム 文化間交流体験機会としての「日本スペイン人文学セミナー」 リディア・サラ・カハ
跋―時空を超えた「学問の大航海」 川畑博昭

執筆者一覧
スペイン語目次・序文・要旨
プロフィール

上川通夫(かみかわ・みちお)
1960年生まれ。愛知県立大学教授。専門は日本中世史。
著書に『日本中世仏教形成史論』(校倉書房、2007年)、『日本中世仏教と東アジア世界』(塙書房、2012年)、『平安京と中世仏教』(吉川弘文館、2015年)などがある。

川畑博昭(かわばた・ひろあき)
1970年生まれ。愛知県立大学准教授。専門は憲法学、特にスペイン語圏(ペルー、スペイン)を対象とした共和制や君主制の研究。現在は主に、比較の視点からの天皇制と主権論を扱う。
著書に『共和制憲法原理のなかの大統領中心主義―ペルーにおけるその限界と可能性』(日本評論社、2013年)、論文に「『神』を宿す『天皇制国民主権』の現在―『日本スペイン交流四〇〇周年比較憲法セミナー』に際して考えた君主制論」(『国際文化研究科論集』(日本文化専攻編)第15号(日本文化専攻編第五号)、愛知県立大学大学院国際文化研究科、2014年)、「スペインにおけるグローバル化と民主主義―危機のなかの『議会君主制』の変容から」(本秀紀編『グローバル化時代における民主主義の変容と憲法学』日本評論社、2016年、近刊)などがある。

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