アジア遊学213
ギシンナンボクチョウシノイマ

魏晋南北朝史のいま

窪添慶文 編
ISBN 978-4-585-22679-6 Cコード 1322
刊行年月 2017年9月 判型・製本 A5判・並製 304 頁
キーワード 中国,世界史,古代

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細

魏晋南北朝時代は秦漢統一帝国と隋唐統一帝国の中間に位置する。
政治的に複数の政権が並立する分裂の時代ではあるが、そこには新しい動きが様々な点で生まれ、成長して行き、隋唐時代に繋がって行く。
それら新しい動きを「政治・人物」、「思想・文化」、「国都・都城」、「出土資料」の4つの側面から捉え、魏晋南北朝史研究の「いま」を分かりやすく解説し、非統一時代に生きた人々・物事の足跡を浮かび上がらせる。

 

 

目次
総論―魏晋南北朝史のいま 窪添慶文
Ⅰ 政治・人物
 曹丕―三分された日輪の時代 田中靖彦
 晋恵帝賈皇后の実像 小池直子
 赫連勃勃―「五胡十六国」史への省察を起点として 徐冲(板橋暁子・訳)
 陳の武帝とその時代 岡部毅史
 李沖 松下憲一
 北周武帝の華北統一 会田大輔
 それぞれの「正義」 堀内淳一

Ⅱ 思想・文化
 魏晋期の儒教 古勝隆一
 南北朝の雅楽整備における『周礼』の新解釈について 戸川貴行
 南朝社会と仏教―王法と仏法の関係 倉本尚徳
 北朝期における「邑義」の諸相―国境地域における仏教と人々 北村一仁
 山中道館の興起 魏斌(田熊敬之・訳)
 史部の成立 永田拓治
 書法史における刻法・刻派という新たな視座―北魏墓誌を中心に 澤田雅弘

Ⅲ 国都・都城
 鄴城に見る都城制の転換 佐川英治
 建康とその都市空間 小尾孝夫
 魏晋南北朝の長安 内田昌功
 北魏人のみた平城 岡田和一郎
 北魏洛陽城―住民はいかに統治され、居住したか 角山典幸
 統万城 市来弘志
 「蜀都」とその社会―成都 二二一―三四七年 新津健一郎
 辺境都市から王都へ―後漢から五涼時代にかける姑臧城の変遷 陳力

Ⅳ 出土資料から見た新しい世界
 竹簡の製作と使用―長沙走馬楼三国呉簡の整理作業で得た知見から 金平(石原遼平・訳)
 走馬楼呉簡からみる三国呉の郷村把握システム 安部聡一郎
 呉簡吏民簿と家族・女性 鷲尾祐子
 魏晋時代の壁画 三崎良章
 北朝の墓誌文化 梶山智史
 北魏後期の門閥制 窪添慶文
プロフィール

窪添慶文(くぼぞえ・よしふみ)
(公財)東洋文庫研究員。専門は中国魏晋南北朝史。
主な著書に『魏晋南北朝官僚制研究』(汲古書院、2003年)、『中国史2―三国〜隋唐―』(共著、山川出版社、1994年)、『墓誌を用いた北魏史研究』(汲古書院、2017年)などがある。

書評・関連書等

澎湃新聞」(2017年10月20日号)に編者のインタビューが掲載されました。
「書道美術新聞」(2017年12月1日号)に書評が掲載されました。
史學雑誌」(第127編 第5号)にて、「魏晋南北朝」項にて紹介されました。
「唐代史研究」(第21号)にて、書評が掲載されました。
→(評者:峰雪幸人(早稲田大学文学学術院助手))

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