アジア遊学215
ヒガシアジアセカイノミンゾク

東アジア世界の民俗

変容する社会・生活・文化
松尾恒一 編
ISBN 978-4-585-22681-9 Cコード 1330
刊行年月 2017年10月 判型・製本 A5判・並製 272 頁
キーワード 現代社会,民俗学,アジア

定価:3,080円
(本体 2,800円) ポイント:84pt

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書籍の詳細
資源化、人の移動、災害…

変容し続ける現代社会を、民俗学・文化人類学はどのように捉えることができるのか。
文化の伝承は、どのように記録・記憶・保存され、未来に向かうのか。
都市化の拡大や、民俗・民族文化の継承、発展、人と人のつながりの変化など、
諸地域の社会と生活、文化を取り上げ、グローバル化が拡大する東アジアの現在を見つめなおす。

 

 

目次
序 民俗から考える東アジア世界の現在―資源化、人の移動、災害 松尾恒一

Ⅰ 日常としての都市の生活を考える
生活革命、ノスタルジアと中国民俗学 周星(翻訳:梁青/補訂:松尾恒一)
科学技術世界のなかの生活文化―日中民俗学の狭間で考える 田村和彦

Ⅱ 文化が遺産になるとき―記録と記憶、そのゆくえ
国家政策と民族文化―トン族の風雨橋を中心に 兼重努
台湾における民俗文化の文化財化をめぐる動向 林承緯
「奇異」な民俗の追求 ―エスニック・ツーリズムのジレンマ 徐贛麗(翻訳:馬場彩加)
観光文脈における民俗宗教―雲南省麗江ナシ族 トンパ教の宗教から民俗活動への展開を事例として 宗暁蓮
琉球・中国の交流と龍舟競渡―現代社会と民俗文化 松尾恒一
コラム 祠堂と宗族の近代―中国広東省東莞の祠堂を例として 賈静波(翻訳:阮将軍/補訂:松尾恒一)

Ⅲ 越境するつながりと断絶―復活と再編
“記憶の場”としての族譜とその民俗的価値 王霄冰(翻訳:中村貴)
「つながり」を創る沖縄の系譜 小熊誠
中国人新移民と宗族 張玉玲
水上から陸上へ―太湖における漁民の社会組織の変容 胡艶紅
「災害復興」過程における国家権力と地域社会―災害記憶を中心として 王暁葵(翻訳:中村貴)
コラム “内なる他者”としての上海在住日本人と彼らの日常的実践 中村貴

Ⅳ グローバル時代の民俗学の可能性
グローバル化時代における民俗学の可能性 島村恭則
「歴史」と姉妹都市・友好都市 及川祥平
中国非物質文化遺産保護事業から見る民俗学の思惑―現代中国民俗学の自己像を巡って 西村真志葉

あとがき
プロフィール

松尾恒一(まつお・こういち)
国立歴史民俗博物館教授、総合研究大学院大学教授、千葉大学大学院客員教授。博士(文学)。専門は民俗宗教・民間信仰、日中文化交流史。
主な著書・論文に『物部の民俗といざなぎ流』(吉川弘文館、2011年)、『儀礼から芸能へ 狂騒・憑依・道化』(角川学芸出版、2011年)、『琉球弧―海洋をめぐるモノ・人、文化』(編著、岩田書院、2012年)、「清代、南シナ海の海商・海賊、漁民と媽祖信仰、歴史と伝承」(『儀礼文化学会紀要』通巻四十七号、2017年)などがある。

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