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博文館「太陽」と近代日本文明論

ドイツ思想・文化の受容と展開
林正子 著
ISBN 978-4-585-29153-4 Cコード 3095
刊行年月 2017年11月 判型・製本 A5判・上製 536 頁
キーワード 出版,大正,明治,近代

定価:11,000円
(本体 10,000円) ポイント:300pt

 品切 
書籍の詳細
雑誌メディアが「国民国家」形成に果たした意義とは何か

近代日本の知識人は「国民文化」の構築・発展にいかに寄与したのか。
ドイツ思想・文化は日本人の精神基盤の形成にいかなる影響を与えたのか。
日清戦争後から大正期にかけて総合雑誌「太陽」で展開された、樗牛・嘲風・鷗外・筑水・嚴翼ら哲学者・文学者の論説・評論を読み解く。

 

 

目次
凡例

序章 博文館「太陽」までの「批評」の展開

第一部 博文館「太陽」における高山樗牛と姉崎嘲風の活躍
第一章 「太陽」掲載のドイツ思想・文化関連記事
第二章 「太陽」文芸欄主筆期の高山樗牛
第三章 樗牛追悼の嘲風評論―日露戦争期「太陽」における「永遠の生命」の思想Ⅰ
第四章 姉崎嘲風の「戰爭」と「女性」―日露戦争期「太陽」における「永遠の生命」の思想Ⅱ

第二部 ドイツ文明批評による日本文明論の展開
第一章 樗牛と嘲風のドイツ文明批評による日本文明論
第二章 森鷗外による樗牛・嘲風評論への批評―日清・日露戦争間のドイツ思想・文化論の意義

第三部 「新理想主義」の受容と「文化主義」の提唱
第一章 森鷗外の「大学」論と「学問」観
第二章 森鷗外の「文化」認識とオイケン受容
第三章 金子筑水のドイツ思想・文化受容と近代日本精神論
第四章 金子筑水の「兩性問題」論
第五章 桑木嚴翼の「文化主義」
終章 ドイツ思想・文化受容による近代日本の批評の展開

あとがき
索引
プロフィール

林正子(はやし・まさこ)
1955年生まれ。神戸大学大学院文化学研究科(博士後期課程)単位修得退学。岐阜大学地域科学部教授。専門は日本近代文学・比較文学。
主な著書に『異郷における森鷗外、その自己像獲得への試み』(近代文藝社、1993年)、『郷愁と憧憬の人生と文学―日本近代現代文学小論集』(近代文藝社、1993年)、論文に「『太陽』に読む明治日本のドイツ文明批評と自己探究」(鈴木貞美編『雑誌「太陽」と国民文化の形成』(思文閣出版、2001年)、「〈エクソフォニー小説〉としての『舞姫』―実体験の〈翻訳〉という創作」(清田文武編『森鷗外『舞姫』を読む』勉誠出版、2013年)、「森鷗外ドイツ三部作のイコノロジー―「絵画小説」の方法による作家の〈自画像〉創出」(鷗外研究会編『森鷗外と美術』双文社出版、2014年)、編著に和田博文監修、林正子編集『コレクション・モダン都市文化 第65巻 海港都市・神戸』(ゆまに書房、2010年)などがある。

書評・関連書等

「日本歴史」第847号(2018年12月号)にて、本書の書評が掲載されました。(評者:長尾宗典(城西国際大学国際人文学部))

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