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近代日本の偽史言説

歴史語りのインテレクチュアル・ヒストリー
小澤実 編
ISBN 978-4-585-22192-0 Cコード 1021
刊行年月 2017年11月 判型・製本 A5判・上製 392 頁
キーワード 思想,日本史,昭和,大正,近代

定価:4,180円
(本体 3,800円) ポイント:114pt

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書籍の詳細
歴史とは何か―

「チンギスハンは源義経である」「イエス・キリストは日本で死んだ」「アトランティス大陸は実在する」「ユダヤ人が世界の転覆を狙っている」…。
現代に生きるわれわれも一度は耳にしたことがある俄かに信じがたい言説のかずかず。
近代日本において、何故、このような荒唐無稽な物語が展開・流布していったのか。
オルタナティブな歴史叙述のあり方を照射することで、歴史を描き出す行為の意味をあぶりだす画期的成果。


TwitterほかSNSで大きく話題を呼んだシンポジウム「近代日本の偽史言説」をベースにした刺激的な一冊!
まとめサイト https://togetter.com/li/897515

 

 

目次
序 章 偽史言説研究の射程  小澤実

第1部…地域意識と神代史
第一章 偽文書「椿井文書」が受容される理由  馬部隆弘
第二章 神代文字と平田国学  三ツ松誠
第三章 近代竹内文献という出来事―〝偽史〟の生成と制度への問い  永岡崇

第2部…創造される「日本」
第四章 「日本古代史」を語るということ―「肇国」をめぐる「皇国史観」と「偽史」の相剋  長谷川亮一
第五章 戦時下の英雄伝説―小谷部全一郎『成吉思汗は義経なり』(興亜国民版)を読む  石川巧

第3部…同祖論の系譜
第六章 ユダヤ陰謀説―日本における「シオン議定書」の伝播  高尾千津子
第七章 酒井勝軍の歴史記述と日猶同祖論  山本伸一
第八章 日猶同祖論の射程―旧約預言から『ダ・ヴィンチ・コード』まで  津城寛文

第4部…偽史のグローバリゼーション
第九章 「日本の」芸能・音楽とは何か―白柳秀湖の傀儡子=ジプシー説からの考察  齋藤桂
第一〇章 原田敬吾の「日本人=バビロン起源説」とバビロン学会  前島礼子
第一一章 「失われた大陸」言説の系譜―日本にとってのアトランティスとムー大陸 庄子大亮

偽史関連年表
あとがき
プロフィール

小澤実(おざわ・みのる)
1973年生まれ。立教大学文学部准教授。専門は北欧中世史・西洋中世史。
著書に『北西ユーラシアの歴史空間 前近代ロシアと周辺世界』(長縄宣博と共編、北海道大学出版会、2016年)、『知のミクロコスモス 中世・ルネサンスのインテレクチュアル・ヒストリー』(ヒロ・ヒライと共編、中央公論新社、2014年)、『イタリア古寺巡礼』三巻(金沢百枝と共著、新潮社、2010~12年)などがある。

書評・関連書等

・「毎日新聞」(2017年12月10日)に書評が掲載されました。(評者:加藤陽子(東京大学教授))
・「ムー」(2018年4月号)に書評が掲載されました。
・「週刊読書人」(2018年7月27日)に紹介文が掲載されました。
・「史潮」新84号(2018年12月)に書評が掲載されました。(評者:室井康成(民俗学者))

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