澁澤龍彥論コレクション3
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澁澤龍彥 幻想美術館/澁澤龍彥と「旅」の仲間

巖谷國士 著
ISBN 978-4-585-29463-4 Cコード 0095
刊行年月 2018年1月 判型・製本 A5判・上製 328 頁
キーワード 評論,美術,思想,近現代

定価:4,180円
(本体 3,800円) ポイント:114pt

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書籍の詳細
澁澤龍彥没後30年・記念出版!
夢の宇宙を新たにひらく
綺想、エロス、博物、オブジェ、旅、ノスタルジア

澁澤龍彥という稀有の著述家・人物の全貌を、巖谷國士という稀有の著述家・人物が、長年の交友と解読を通して、ここに蘇らせる。

名著『澁澤龍彥 幻想美術館』に加え、澁澤龍彥の旅にまつわるエッセー・トークを増補! 美術作品図版をふんだんに散りばめ彼の美術世界を紹介。また、澁澤夫人・龍子さんとの対談も。


◆本コレクション全5巻について
澁澤龍彥の年少の朋友として、その人物像と全作品に精通している稀代の碩学が、半世紀近くにわたって発表しつづけたエッセーとトークの一大集成、全5巻。澁澤龍彥の作品世界とその細部にとどまらず、通念とは異なる魅惑的な人物像とその生き方をふくめて、さまざまな知見や解釈が散りばめられており、どこからでも読める無尽蔵な情報の宝庫になっている。澁澤龍彥の愛読者・支持者・研究者ばかりでなく、広く文学・美術・思想・文化に関心をもつ人々、また全国の図書館に向けて、この稀有のコレクションを刊行する。
*Ⅰ~Ⅲ巻はエッセイ篇。これまでの巖谷氏の著作をまとめる。Ⅲ巻には澁澤夫人・龍子さんとの対談を掲載。
*Ⅳ、Ⅴ巻はトーク篇。澁澤氏にゆかりの深い人物たちとの対談。


◆2017年10月7日(土)~12月17日(日) 世田谷文学館にて「澁澤龍彥 ドラコニアの地平」開催!
没後30年を機に、展示とともに澁澤文学を検証する。

 

 

目次
澁澤龍彥 幻想美術館
はじめに
 澁澤龍彥の美術世界

第一室 澁澤龍彥の出発 
 昭和の少年 戦後の体験 サド復活まで

第二室 一九六〇年代の活動 
 美術家との出会い 土方巽と暗黒舞踏 さまざまな交友 

第三室 もうひとつの西洋美術史
 マニエリスムの系譜 十九世紀の黒い幻想

第四室 シュルレアリスム再発見 
 エルンストにはじまる 傍系シュルレアリストたち 

第五室 日本のエロスと幻想 
 血と薔薇のころ 青木画廊とその後 

第六室 旅・博物誌・ノスタルジア  
 ヨーロッパ旅行 博物誌への愛 日本美術を見る目 ノスタルジア

第七室 高丘親王の航海
 ひそやかな晩年 最後の旅

澁澤龍彥と「旅」の仲間
Ⅰ 出会い・手紙・旅
 シュルレアリスト・澁澤龍彥  
 澁澤龍彥と加納光於、そして瀧口修造  
 澁澤龍彥と瀧口修造  
 澁澤龍彥と堀内誠一  
 旅の仲間のために  

Ⅱ 二〇〇七年のトーク集
 『旅の仲間』をめぐって
 昭和のモダニズム コラージュする才能 旅とオブジェの発見 ジャーニーとしての旅 晩年の二人 未知と出会う  
 美術・文学・エロティシズム
 幻想美術館とは インファンティリズム エロティック美術 フランスの文学 個人的回顧
 澁澤龍彥の「旅」 
 旅する作家へ 庭園とノスタルジア 最後の航海から 

Ⅲ 澁澤龍子さんに聞く
 ヨーロッパ旅行の真相 
 日本美術をめぐる旅 

Ⅳ 震災後の発言
 「血と薔薇」の時代―二〇一一年にどう見るか  
 インターネットのない時代 「血と薔薇」のメンバー 暇と遊びの精神 オブジェのエロティシズム アナロジーと自然
 澁澤龍彥の「現代性」―二〇一七年にどう読むか 
 遊び―選択と類推 ブルトンから受けついだもの 国家権力への抵抗 七〇年代以後の変貌 これからどう読まれるか 


後記 
初出一覧
澁澤龍彥著作索引
プロフィール

巖谷國士(いわや・くにお)
1943年、東京に生まれる。東大文学部卒・同大学院修了。仏文学者・批評家・作家・旅行家・明治学院大学名誉教授。
20歳で瀧口修造と澁澤龍彥に出会い、以来シュルレアリスムの研究と実践をつづける。15歳年上の澁澤龍彥とは親しく交友し、唯一人の「共著者」となる。澁澤龍彥の『全集』『翻訳全集』の編集や記念展をリードし、多くのエッセーやトークを捧げてきたが、本来の活動領域も広く、文学・美術・映画・漫画の批評から紀行・博物誌・庭園論・メルヘン創作、また展覧会監修・講演・写真個展などに及ぶ。
主著に『シュルレアリスムとは何か』(ちくま学芸文庫)『〈遊ぶ〉シュルレアリスム』(平凡社)『封印された星 瀧口修造と日本のアーティストたち』(同)『森と芸術』(同)『旅と芸術 発見・驚異・夢想』(同)『幻想植物園』(PHP研究所)ほか。ブルトン『シュルレアリスム宣言』『ナジャ』(岩波文庫)、エルンスト『百頭女』(河出文庫)、ドーマル『類推の山』(同)などの名訳でも知られる。

書評・関連書等

白金通信(2018年10月号 No.496)にて書評が掲載されました。(評者:みつじまちこ(翻訳家))

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