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2003年にユネスコで採択され、近年の「和食」や「山・鉾・屋台行事」等の記載によって大きく注目を集めるようになった「無形文化遺産」。その一覧表には、日本の民俗芸能も数多く含まれている。有形のモノとは違い、形が無く、かつ人々の生活に埋め込まれ、いまなお変わり続けている祭りや民俗芸能などは、いかにして文化財/文化遺産となるのか。それらを保護する意義とその方法、そして研究のあり方について考察。
俵木悟(ひょうき・さとる)成城大学文芸学部文化史学科准教授。専門は民俗学・文化人類学、特に芸能伝承、無形文化遺産保護制度の研究。主な著書に、『民俗学事典』(共編著、丸善出版、2014年)、『民俗小事典 神事と芸能』(共編者、吉川弘文館、2010年)、『日本の民俗9 祭りの快楽』(共著、吉川弘文館、2009年)などがある。