カートは空です。
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聖徳太子は、中国の南岳衡山から、前世所持の『法華経』を持ち帰らせた。ところがそれは弟子の経であったため、夢殿に入定した太子は、自ら青龍車に乗って、衡山まで天翔けた―。この衡山は、かつて達摩と慧思が対面した地であり、その慧思は聖徳太子に転生し、片岡山で達摩の化身の飢人と対面した―。日本における聖徳太子伝の核心をなす、南岳衡山をめぐる太子伝説話を出発点とし、文献・儀礼・聖遺物・絵画など各方面から、古代・中世の聖徳太子信仰の諸相を描きだす。
阿部泰郎(あべ・やすろう)名古屋大学人文学研究科附属人類文化遺産テクスト学研究センター教授・センター長、早稲田大学日本宗教文化研究所招聘研究員。専門は、中世日本宗教文芸、宗教テクスト学。主な著書に『湯屋の皇后―中世の性と聖なるもの』(名古屋大学出版会、1998 年)、『聖者の推参―中世の声とヲコなるもの』(名古屋大学出版会、2001 年)、『中世日本の宗教テクスト体系』(名古屋大学出版会、2013 年)、『中世日本の世界像』(名古屋大学出版会、2018 年)などがある。吉原浩人(よしはら・ひろと)早稲田大学文学学術院教授、早稲田大学日本宗教文化研究所所長、浙江工商大学東亜研究院客員教授、広東外語外貿大学日本語言文化学院客員教授。専門は、日本宗教思想史、東アジア文化交流史。主な編著書に真宗重宝聚英第三巻『阿弥陀仏絵像・阿弥陀仏木像・善光寺如来絵伝』(共編、同朋舎、1989 年)、『《燈籠佛》の研究』(至文堂、2000 年)、『東洋における死の思想』(春秋社、2006 年)、『海を渡る天台文化』(共編著、勉誠出版、2008年)などがある。
★広告情報・「朝日新聞」(2018年10月6日)に全5段広告を掲載しました。・「朝日新聞」(2018年11月17日)に全5段広告を掲載しました。